陸前高田市消防長から被災状況説明 今回が第1回目となる「少年消防クラブ交流会」を、総務省消防庁主催のもと、8月7日(火)~9日(木)の3日間 岩手県内にて(財)日本防火協会、(財)日本消防協会の他、岩手県、(財)岩手県消防協会、盛岡市、陸前高田市、遠野市、宮古市、矢巾町にご協力をいただき開催しました。
当日は北海道、東北、関東地方のモデル少年消防クラブや地元のクラブ、総勢20クラブ143名が参加して行いました。
この交流会は、将来の地域防災の担い手(消防団等)の育成を図るため、東日本大震災被災地の消防団等から震災の教訓を学ぶとともに、消防の実践的な活動を取り入れた訓練等を通じて他地域の少年消防クラブと交流を深める目的で開催されました。
<1日目>
『陸前高田市 被災地視察』
盛岡駅で集合した後、参加者全員で岩手県陸前高田市の被災地を訪れ、黙祷や献花を行いました。また、同市消防本部の協力のもと、震災被害と復興状況について説明をしていただき、町の惨状を目の当たりにした参加者たちは、真剣な表情で消防職員の話しを聞いていました。
その後、宿泊地である「あえりあ遠野」へ移動し、夕食会が行われた際には各クラブの活動紹介が行われました。続いて行われた「民話語り部鑑賞会」では、遠野市立土淵小学校少年消防クラブ員及び遠野北小学校少年消防クラブ員が地元に古くから残る“河童伝説”などの民話を語ってくれました。
津波で大破した車や建物を視察する参加者
献花をするクラブ員
<2日目>
『合同訓練』
矢巾東小学校の校庭をお借りし、矢巾町少年消防クラブにも参加いただき、岩手県消防学校や矢巾町消防団によるご協力のもと、クラブ対抗競技を取り入れた合同訓練を行いました。
クラブ対抗リレーでは、全長160mのトラックを消防ホースの筒先をバトン代わりに、リレーをしながらアンカーがゴールラインを通過して筒先を置くまでのタイムを競いました。
クラブ対抗障害物競走では、直線65mコースの障害をクリアしながら、二重巻きホースを延長し結索を行った後、終了報告位置に整列し、指揮者が右手を挙げるまでのタイムを競いました。
選手宣誓をする小屋瀬少年消防クラブ 遠藤君
クラブ対抗リレー
表彰式【クラブ対抗リレー及び障害物競走結果】
1位 埼玉県 三郷市少年消防クラブ
2位 岩手県 チーム矢巾東
3位 北海道 西町・富丘少年消防クラブ
4位 東京都 日野消防少年団
5位 北海道 東月寒少年消防クラブ
特別賞 岩手県 小屋瀬少年消防クラブ
『岩手県立総合防災センター視察』
昼食後、矢巾町にある「岩手県立総合防災センター」へ移動し、震度4~7程度の地震を擬似体験できる“地震体験室”や煙による暗闇を体験できる“暗闇・煙体験室”、心肺蘇生法の訓練“救命救急コーナー”を体験しました。
地元かぶと少年消防クラブの歓迎あいさつ『キャンプ場にて炊き出し訓練』
宮古市にある「区界高原少年自然の家」にて、宮古市かぶと少年消防クラブにも参加をしていただいて、参加者全員で炊き出し訓練を兼ねて野外での夕食作りをしました。ここでは宮古消防署川井分署、宮古市消防団、川内婦人消防協力隊にご協力をいただきました。
夕食のメニューは定番のカレーです。薪に火を付ける班や食材を切る班、ご飯を炊く班などに別れカレー作りを体験しました。そして出来上がったカレーを野外テーブルで食し、仲間と協力して作ったカレーに大満足の様子でした。
その後のキャンプファイヤーでは、火を囲んで消防職員や消防団員、婦人クラブ員による東日本大震災の体験談のほか、ゲーム大会などを行いました。
2日目の就寝場所は敷地内でのテント泊です。4~5名入るテントに一人ひとりに配られた寝袋で就寝しました。
全員で協力して野外炊事訓練
2日目の締めくくりはキャンプファイヤー
<3日目>
最終日は施設内にある水晶の森で水晶拾いを行いました。参加者たちは森の豊かな自然に触れ、時間を忘れて楽しんでいました。
その後解散式を行い、3日間の交流会を終えました。
森の中で水晶拾い
解散式で3日間の交流会が終了
今回参加していただいた20クラブの皆様。また、ご協力をいただいた各関係機関、地元消防団、婦人防火クラブ、少年消防クラブの皆様。ありがとうございました。