1 はじめに
昨年は、多くの地方で最も早い梅雨明けとなり、6月から非常に厳しい暑さとなりました。6月中旬には、熱中症による救急搬送人員は急激に増加し、6月の1か月間で17,229人が熱中症によって救急搬送され、6月分の調査を開始した平成22年以降で最多となりました。本格的な夏の到来に備えて、早めの熱中症予防を心がけることが重要です。
前回(防火ネットニュース5月号)は、「暑くなる前」からできる熱中症予防として、暑熱順化(暑さに体を慣らすこと)について紹介しました。今回は、「暑い時期」に行う熱中症予防と、熱中症になってしまった場合の対処法について紹介します。
2 熱中症にならないために
梅雨の合間や梅雨明けなど、急激に暑くなる時期は、特に熱中症に注意が必要ですので、意識的に次のような熱中症予防を行いましょう。
- 外出時は日傘や帽子で直射日光を避ける、日陰での休憩を心がける
- こまめに水分・塩分補給をする
- 部屋の温度に注意して、エアコンや扇風機を有効活用する
- 「熱中症警戒アラート」発表時はできるだけ外出を控える

また、気温が特に著しく高くなることにより熱中症による重大な健康被害が生ずるおそれのある場合には、「熱中症特別警戒アラート」が発表されます。熱中症特別警戒アラートの発表地域では、自発的な熱中症予防行動を積極的に行っていただくとともに、家族や周囲の方々への見守りや声かけなどを行ってください。
3 熱中症になってしまったら
めまいや立ちくらみ、頭痛やけいれんなど熱中症による症状はさまざまです。周囲で熱中症が疑われる症状が出た場合は、次のような応急手当を行ってください
- 涼しい場所や日陰のある場所へ移動し、衣服を緩め、安静に寝かせる
- エアコンをつける、扇風機・うちわなどで風をあて、体を冷やす
応急手当時のポイントは次のとおりです。

意識障害(受答えや会話がおかしい)や運動障害(普段通りに歩けない)など、明らかに様子がおかしい時は、ためらわずに救急車を要請してください。
判断に迷った場合は、救急安心センター事業(♯7119)等をご利用ください。

4 消防庁の取組
消防庁では、熱中症による救急搬送人員の実態を明らかにすることで、熱中症予防の普及啓発活動や夏期の円滑な救急業務を推進するため、5月から9月まで「夏期における熱中症による救急搬送人員の調査」を実施し、その結果について、週毎に速報値を、月毎に確定値を公表することとしています。
また、「熱中症予防強化キャンペーン」として、関係府省庁と連携し、熱中症予防の普及啓発や注意喚起等の広報活動を実施しています。特に、気温が上昇するなど、熱中症のリスクが高まりそうな際、消防庁X( Twitter)を通じて、熱中症予防に関する呼び掛けを一層強化して発信していきます。
5 おわりに
熱中症は、正しい知識を身につけることで、未然に防ぐことが可能です。本格的な夏が始まりますので、命を守るため、基本的な熱中症予防対策をお願いします。
総務省消防庁HP熱中症情報
(総務省消防庁「消防の動き」2026年6月号より)






