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ミニ特集1 避難所開設・運営




避難所開設訓練

避難所開設においては、どのような状況であっても、まず最初に建物の安全を確認したうえで、速やかに避難所を開錠・開設しなければなりません。そして避難者が無秩序に避難場所を確保してしまうような状況となる前に、避難場所とすべきではない場所を明示したり、名簿作成による避難者の把握、避難所の秩序を保つためのルールの周知徹底を図ることができるようにしておく必要があります。避難生活が1〜2日で終われば問題はそうありませんが、多数の住宅が被害を受ける大規模な災害では、長引く可能性が十分にあります。後々の避難生活上の混乱を避けるためにも、避難所開設時の行動が、迅速で的確に行われる必要があります。実際の施設を使って、訓練に取り組んでみましょう。


資料1 避難所における生活ルールの例

共通理解ルール(事前対策)
避難所名: 平成  年  月  日作成

1

この避難所は、地域の防災拠点です。

2

この避難所の運営に必要な事項を協議するため、避難所運営委員会を組織します。
  • 運営委員会は、毎日午前○時と午後○時に定例会議を行います。
  • 運営委員会の組織として、総務、名簿、食料、物資、救護、衛生、連絡・広報の運営班を避難者で編成します。

3

避難所は、電気、水道などライフラインが復旧する頃を目処に閉鎖します。

4

避難者および在宅被災者は、家族単位で登録する必要があります。
  • 避難所を退所する時は、運営委員会に転居先を連絡して下さい。

5

職員室、保健室、調理室など施設管理や避難者全員のために必要となる部屋または危険な部屋には、避難できません。
  • 避難所では、利用する部屋の移動を定期的に行います。

6

食料、物資は、原則として全員に配給できるまでは配給をしません。
  • 食料、生活物資は避難者の組ごとに配給します。
  • 特別な事情の場合は、運営委員会の理解と協力を得てから配給します。
  • 配給は、避難所以外の近隣の人にも等しく配給します。
  • ミルク・おむつなど特別な要望は、○○室で物資班が対処します。

7

消灯は、夜○時です。
  • 廊下は点灯したままとし、体育館などは照明を落とします。
  • 職員室など管理に必要な部屋は、盗難などの防止のため点灯したままとします。

8

放送は、夜○時で終了します。

9

電話は、午前○時から夜○時まで、受信のみを行います。
  • 電話の呼出しは放送および掲示板により行い、伝言を伝えます。
  • 公衆電話は、緊急用とします。

10

トイレの清掃は、朝○時、午後○時、午後○時に、避難者が交替で行います。
  • 清掃時間は、放送で知らせます。
  • 水洗トイレは、大便のみバケツの水で流して下さい。

11

飲酒・喫煙は、所定の場所以外では禁止します。なお、裸火の使用は厳禁とします。

12

犬、猫などの動物類を室内に入れることは禁止します。避難所にペットを連れてきた方は衛生班に届け出てください。

※避難者のみなさんは、当番などを通じて自主的に避難所運営に参加して下さい。

(『啓発・訓練用避難所運営支援システム(I)』監修 林春男(2000)より)