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4-4 訓練方法



婦人防火クラブのリーダーが地域のみなさんと一緒に行うのは、あくまでも「初期消火」の訓練となります。

訓練は、地域の住民みんなが参加し、消火器の使い方をマスターし、バケツリレーなどで一致協力して火を消す体験ができるようにすることが重要です。

水の入った消火器を使っての訓練が多いと思われますが、実際に消火器を使うと火元が見えなくなるなど、状況が違ってきます。できれば防災機関にも立ち会ってもらい、安全を第一に考慮しながら、点火した消火対象物に対して、消火液の入った消火器で訓練を行うことができれば理想的です。

婦人防火クラブのリーダーは、地域のみなさんをリードしながら初期消火に努めることが期待されています。消火設備の取り扱いや、風向き・初期消火で対応できる限界をはかる、消防隊の活動が円滑に進むように周辺環境を考えるなど、その場の状況を読み取って的確な行動ができるよう、より一層の訓練・学習を行う必要があります。


1 初期消火の基本

火事を発見したら、あわてたり躊躇せずに、火事の発生を周囲に知らせ、初期消火の態勢をとります。自宅のみならず周辺にも甚大な被害をもたらす可能性がありますので、自分だけでなんとかしようと思わないことが大切です。

しかし実際に火災が発生しているのを見ると、あわててしまうことがあります。そこで、以下のような基本的な対応を組み込んだ訓練場面を設定し、消火活動にリアルに取り組んでみましょう。

<<<訓練方法>>>
訓練方法
(1)大声で「火事だー!」と叫び、周囲に知らせる。
・家族や近所を立ち上がらせ、初期消火活動の態勢をとる。家族や近所の人に119番通報してもらう。
・どんな小さな火事でも恥ずかしがらずに、周りに知らせる。
・火災報知機があるときは火災報知機を押す。
(2)火元を見極め、できるだけ火元に近寄って消す。
(3)消火器や三角バケツにとらわれず、消火に使用できるもの(座布団など)を臨機応変に利用する。
(4)風上から消火活動を行う。
・懸命に消火を進めても壁板やふすまの上方など上への方向に火が走り始めたり天井に炎が達したら、迷うことなく避難しましょう!(避難は煙に巻かれないよう背を低くして逃げてください)
(5)避難用出口を確保しておく。
●イメージトレーニング●
あなたは近所の人が「火事だ〜っ!」と叫ぶ声を聞きました。周囲にも住民はおり、119番通報はすでにだれかがしているかもしれません。しかし確かではありません。あなたはどうしますか?