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4-1 婦人防災クラブとしての一般的活動内容



3,情報連絡、避難誘導
消防機関への通報、消防機関からの災害情報の把握と婦人防火クラブの活動の方向づけ、各地区の避難場所の確認と避難路の把握、災害弱者の避難誘導などを行うことも必要です。

4,応急救護
救急隊が到着するまでの応急救護活動を行います。負傷者に心肺蘇生、止血などを含む応急手当てを行うほか、状況に応じて担架による搬送なども必要となるでしょう。

5,高齢者などの災害弱者の介護、安否の確認
高齢者などの弱者を介護しつつ安全な避難場所へ案内、誘導します。また、地域を巡回し、あるいは電話などで安否の確認をします。これらの活動にあたっては、民生委員、介護福祉士などの福祉関係者と協働して行うのが望ましいでしょう。
なお、災害弱者については第5章でさらに触れることとします。

6,被災者の相談・話相手
精神的・物質的に打撃を受け孤立感の強い被災者にとって人生経験の深い婦人の立場から相談や話相手になることは、何よりの味方となるでしょう。こうしたメンタルケアに努めるとともに、避難所の清掃、洗濯、買い物などの家事援助なども併せて行いましょう。

7,防災組織、福祉団体その他の関係団体との連携・協調
災害が発生すると関連する組織、団体はそれぞれの立場で活動することになりますが、それぞれがバラバラな活動となっては甚だしく非効率です。特に、初期消火、避難誘導、応急救護、災害弱者の介護、避難所における支援などの活動にあたっては、自主防災組織をはじめ、社会福祉協議会などの福祉団体、その他災害ボランティア組織などと相互に有機的な連携を図り、一致協力して活動できるようにする必要があります。

8,実践活動参加者の幼児を預かるボランティア活動
安心して幼児を預けることのできる場があれば、幼児を抱えるクラブ員は後顧の憂いなく災害活動に従事できることとなります。クラブ員の活動能力に応じて、後方支援のかたちで幼児を預かるグループができることは極めて望ましいことといえましょう。

9,他地域の災害発生に対しての支援活動
他の地域で地震などの大災害が発生した場合の支援方法として、1つは、義援金や救援物資によるお見舞い、他の1つは、クラブ員有志が現地に赴いての支援活動があります。平成7年の阪神・淡路大震災に際しては、多くの婦人防火クラブ員が現地支援活動に従事しました。主な活動としては、炊き出し、支援物資の仕分け・配布の協力、避難所における支援協力などです。