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  住宅防火対策(高齢者等の安全対策)について (総務省消防庁予防課)




  高齢者等を火災から守るための大切なポイント


火災の発生の未然防止

火災になりにくい、または未然に防ぐ機能がついた調理器具や暖房器具などを使用することが有効でしょう。

●安全調理器具には、揚げ物などの調理中に油の温度が上がりすぎる前に自動的にガスが止まる「天ぷら油過熱防止機能」、使用中に火が消えた場合ガスの供給を自動的に止める「立消え安全機能」、グリル内の水がなくなると自動的に消火する「グリル水切れセンサー機能」、このほかに「消し忘れ防止機能」などの機能がついているものがあります。
安全調理器具を使いましょう
安全暖房器具を使いましょう

●安全暖房器具には、地震などの揺れを感じたり誤って倒したときに自動的に消火する「対震自動消火機能」のほかに、ファンヒーターなどの機器で内部の温度が異常に過熱すると自動的に消火する「過熱防止機能」や一定時間経過後に自動的に燃焼を停止する「消し忘れ防止機能」などがついているものがあります。

火災の拡大防止

火災の拡大防止
着火物となるカーテンや寝具類などに燃えにくい防炎品を使用しましょう。防炎品には、衣類・寝具類やカーテン、エプロンなどに防炎加工を施したものがあり、例えば防炎加工を施した寝具類に、たばこの火などが上に落ちても火がつきにくく、万一、火がついても大きく燃え広がらないため、消火しやすく、また高齢者の方には避難する時間が確保できます。また、調理中などにコンロの火が服の袖につく着衣着火によって毎年多くの方が亡くなっています。防炎加工を施したエプロンやアームカバーなどを活用することが効果的です。

火災の早期発見

住宅用火災警報機を各部屋に取り付けましょう
寝室や台所に住宅用火災警報器を取りつけておけば、火災をいち早く発見でき、就寝中でも音で火災の発生を知ることができます。住宅用火災警報器には、火災による「熱」を感知するタイプと、「煙」を感知するタイプがあります。どちらも自動的に「熱」や「煙」を感知してブザーを鳴らし、いち早く火災の発生を知らせてくれます。また、最近ではガス漏れ警報器と一体となったものもあります。

火災を早く消す

住宅用消火器やエアゾール式簡易消火具、さらに火災による熱を感知して自動的に放水する住宅用スプリンクラー設備などの設置も効果的でしょう。
各部屋に住宅用消火器を設置しましょう
●住宅用消火器やエアゾール式簡易消火具
一般住宅用に開発された消火器として、軽量で操作が簡単な「住宅用消火器」のほか、スプレーなどの形状でより軽量かつ簡単に使用でき、比較的体力のない高齢者等にも効果的に扱える「エアゾール式簡易消火具」があります。いずれも、いざというときに効果的に扱えるよう日頃から使用方法を確認しておきましょう。
●住宅用スプリンクラー設備・住宅用自動消火装置
火災による熱を感知して自動的に「水」や「消火性能を有する薬剤」などを放出する設備で、特に火災の発見や対応が遅れがちなひとり暮らしの高齢者を火災から守るのに威力を発揮します。
住宅用スプリンクラーを設置しましょう 住宅用自動消火装置

避難経路の確保など

避難経路の確保
高齢者がまず安全に避難できるように、就寝する場所をなるべく1階や戸外に近い場所を選び、安全に避難できる経路を二方向以上確保することが大切です。

以上のような対策と合わせて、高齢者等を交えての避難訓練や消火訓練を行うなど、高齢者等の家族はもとより地域住民が協力し合い、高齢者等を住宅火災から守っていきましょう。