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4-4 訓練方法




2 消火活動の各段階と市民の対応

火災状況と消火活動の各段階

火災状況に応じた、近隣住民・地域防災組織の消火活動・対応のあり方を検討しておく必要があります。特に婦人防火クラブのリーダーは、図上訓練などの方法を取り入れて、イメージトレーニングしておくとよいでしょう。

たとえば、地域の住宅地図を用意し、あるお宅から発火したと想定して、どのような近隣の協力が可能か、婦人防火クラブのメンバーが近所にいるのか、消火器はあるか、消防車・救急車が通行可能な道路や消火栓の場所はどこか、避難誘導が必要となった場合、寝たきりの高齢者など災害時要援護者がいるのかどうか、いるとすればどのように避難介助を行うのか、危険物を扱っている工場の有無などについての情報を、地図上に書き込んでいくのです。

これは、地域の状況を大づかみに把握するという意味で気軽に取り組むことも可能ですし、状況をつかんだうえでさらに、消防署のアドバイスのもと地図上で延焼シミュレーションを行い、より実践的なトレーニングとすることもできます。どのぐらいの速度・規模で延焼が広がる可能性があるのかを地図上に書き込みながら、どのような対応が可能なのかについて具体的に考えていきます。(→『日常活動編』「簡易図上訓練」の実施と訓練用「被災シナリオ作成」の方法参照)