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5-4 地域として取り組むべき対策




1 災害時の避難誘導と安否確認体制

避難誘導と安否確認

災害時の避難誘導にあたっては、安否確認体制の確立が大切です。阪神・淡路大震災の教訓からもわかるように、災害時の混乱の中では十分な安否確認は大変難しいのが現実です。

こうしたことから、安否確認にあたるのは、できる限り近隣で、普段からその高齢者のことを知っている関係にある者が複数の体制をとることが望ましいでしょう。具体的には、民生・児童委員や自主防災組織(自治会)など身近な地域の者による支援体制が重要になります。地域の実情により、きめ細かく実際に機能するような体制を確立しておくことが有効です。

なお、安否確認は、避難時のみ1回するのではなく必要に応じて数回行う必要があります。


2 地域における安否確認方法のモデル

地域における安否確認方法として、自主防災組織や地域町内会をブロック別に分割して、そのブロック毎に長を選出して、行う方法が考えられるでしょう。

この際の、1ブロックは、おおむね数十世帯程度(身近な隣組が数組集まった程度でのイメージで、ブロック長の目が届く範囲)が望ましいでしょう。

ブロック毎にあらかじめた避難(集合)場所を設定しておきます。(ブロック毎に決定した避難場所が重なることは差し支えない)。

地域防災対策本部(具体的には地域の自主防災組織)では、事前に弱者(ねたきり、重度痴呆、重度障害など)の救出や避難場所への誘導などについて、介護者や民生・児童委員を交えての話し合いをもち、方法を煮つめておくとともに、災害時におけるプライバシーにかかわる守秘義務の解除などについてもあらかじめ話し合っておきます。

●地域における安否確認とネットワークづくりモデル●
高齢者・病人など
「災害時における高齢者支援マニュアル作成指針」神奈川県より