概 要
大阪会場 消防庁では、去る9月15日(土)、福岡県宮若市の「宮若市宮田文化センター」において、また、翌週の9月22日(土)、大阪府東大阪市の「大阪府立中央図書館ライティホール」において、住宅防火対策の重要性を周知し、住宅用火災警報器、防炎品等の普及を図るとともに、家庭の地震対策も含めた住宅防火防災対策の積極的な推進を目的として、平成24年度住宅防火防災推進シンポジウムを開催しました。
近年の住宅火災による死者数は、平成17年の1,220人をピークとして減少しているものの、依然として1,000人を超える高水準が続いています。
平成16年6月の消防法の改正により、住宅用火災警報器の設置が義務付けられましたが、平成24年6月1日時点での全国の住宅用火災警報器の設置率は77.5%(消防庁推計)となっており、未だ約2割の世帯では、未設置となっています。
開会あいさつをする消防庁椎名課長補佐
開催に当たっては、近隣府県からの多数の参加があり、当日は、宮若市宮田文化センターには420人、大阪府立中央図書館ライティホールには315人の参加者が集まり、盛会に行われました。
内 容
(1)基調講演
講師には、昨年度に引き続き、日本建築学会防火委員会委員長、日本火災学会会長等を歴任された東京理科大学大学院教授の菅原進一氏を迎え、東日本大震災の被害と教訓、最近の火災の傾向と注意点など貴重な講演をいただきました。
テーマ 火災や地震へのそなえ
講 師 菅原 進一
(東京理科大学大学院教授)
(2)トークショー
消防行政に造詣の深いタレントのダニエル・カール氏を迎え、「ダニエル・カールの防災がんばっぺ」と題して、地元消防団、婦人防火クラブ等の代表者との対談形式でトークショーを行いました。トークショーの中では、近年のアメリカの消防事情や東日本大震災における復興支援活動等の貴重な情報がありました。
トークショーの様子
ダニエル・カール氏
(3)パネルディスカッション
基調講演をいただいた菅原進一氏にコーディネーターを依頼し、パネリストには、ダニエル・カール氏の他、消防庁、消防本部、自治会等の代表者が、「みんなで考えよう!地域の住宅防火と防災対策」をテーマに住宅火災の現況、住宅用火災警報器の設置及び維持管理の必要性、震災時の住宅防火対策、その他住宅用防災機器や防炎品の重要性等について議論しました。
会場に来場された皆さんと活発な意見交換が行われ、アメリカと日本の防災意識の違い、ダニエル・カール氏の東日本大震災の支援活動に関する質問等がありました。
パネルディスカッションの様子
住宅用防災機器や防炎品の実物展示
おわりに
12月3日(月) 三重県開催チラシ(PDF) 消防庁では、住宅防火対策を消防行政の最重要課題として取り組んでおり、平成16年の消防法改正において、既存住宅を含む全ての住宅に住宅用火災警報器の設置を義務化し、設置促進に取り組んでまいりました。
今後は、住宅用火災警報器のみならず、住宅用消火器などの住宅用防災機器や防炎品の普及に取り組み、住宅火災の被害を軽減していきたいと考えています。
また、住宅用火災警報器についても更なる設置促進を促すとともに、維持管理についても積極的に広報していく予定です。
最後に本シンポジウムが、地域住民の情報交流の場として積極的に活用され、家庭における防火対策に大きな役割を果たしていくとともに、わが国の住宅防火対策の推進に寄与する一助となることを期待しています。
なお、今後のシンポジウムの開催スケジュールは以下のとおりです。
参加は自由で、入場無料ですので、ぜひお越しください。
今後のシンポジウムの開催予定
開催日 | 会場 | 住所 | 共催消防本部 |
平成24年11月9日(金) | 鶴岡市中央公民館 | 形県鶴岡市みどり町22-36 | 鶴岡市消防本部 |
平成24年12月3日(月) | 津市白山総合文化センターしらさぎホール | 三重県津市白山町二本木1139-2 | 津市消防本部 |
平成24年12月15日(土) | 江南市民文化会館 | 愛知県江南市北野町川石25-1 | 江南市消防本部 |
平成25年1月24日(木) | 千葉市民会館 | 千葉県千葉市中央区要町1-1 | 千葉市消防局 |
平成25年2月10日(日) | 光市民ホール | 山口県光市島田4-13-15 | 光地区消防組合消防本部 |
平成25年3月1日(金) | 土居文化会館(ユーホール) | 愛媛県四国中央市土居町入野939 | 四国中央市消防本部 |