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2013年3月

3.少年消防クラブ活動に参加して防災知識を身につけましょう!~No.4~

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少年消防クラブ活動に参加しませんか

総務省消防庁 防災課

 少年消防クラブは、子どもたちが防火・防災について学び、訓練や講習など様々な体験を通して、消火や応急手当などの知識・技術を身につけることを目的として活動しているクラブです。学校、町内会、消防署、消防団(分団)などの単位で組織されていることが多く、平成24年5月1日現在、日本全国で4,749クラブ、小学生から高校生までの約42万人のクラブ員たちが活発に活動しています※。

ホース延長訓練の様子(東京都小平消防少年団)(提供:東京消防庁小平消防署)
ホース延長訓練の様子
(東京都小平消防少年団)
(提供:東京消防庁小平消防署)
 少年消防クラブの活動内容はクラブによって異なりますが、例えば以下のような活動が行われています。
(1) 講習会・防災訓練等への参加
 防災講習会や防災訓練などへの参加、消防署への見学訪問などを通じ、火災の知識や、地震などの自然災害が発生する仕組みを学習したり、消火器などを使った初期消火の方法、ロープワーク、応急手当の方法などを学んだりしています。
(2) 研究発表、ポスター作成
 防火・防災に関する研究発表会を行い、その成果をまとめたレポートや防火ポスター、防火新聞等を校内に展示したり、各家庭に配布したりして、火災予防や防火・防災意識の高揚に努めています。
(3) 防災まち歩き、防災マップ作り
 クラブ員たちが自分達の地域を実際に歩き、消火栓の場所や災害時の危険箇所などについて把握し、防災マップを作成することなどを通して、自分達の地域に対する理解を深めています。
(4) 防火広報の実施
 消防職員・消防団員とともに、地域の住民の方々に火災予防を呼びかけるため、火災予防運動実施期間や年末を中心に防火パトロールや防火パレードなどの防火広報活動を行っています。
(5) 防災キャンプ
 夏休みなどを利用して、小学校の体育館や運動場、キャンプ場などに寝泊まり(避難所体験訓練)し、炊き出し、キャンプファイヤーなど普段できない活動を通して、仲間との連帯感を高めています。

水消火器体験訓練の様子(神奈川県大和市少年消防団)(提供:大和市消防本部)
水消火器体験訓練の様子
(神奈川県大和市少年消防団)
(提供:大和市消防本部)
 少年消防クラブの活動は、命や暮らしを守ることの大切さを学ぶとともに、地域と関わりを持ち、ある程度幅をもった年齢層の仲間との交流経験を持つ機会にもなっており、人間形成や地域社会への参加の面でも大きな意味がある活動となっています。
 特に、中学生や高校生は、将来の地域防災の担い手としての役割だけでなく、現時点においても地域における防災活動に参加し、地域防災力の向上に寄与することが期待されており、少年消防クラブ活動へのより多くの参加が望まれるところです。
 なお、東日本大震災を受けて、消防庁において開催した、「東日本大震災を踏まえた大規模災害時における消防団活動のあり方等に関する検討会」の報告書(平成24年8月)においても、少年消防クラブ等の防災教育の取組が、地域防災力の向上のために重要であるとされています。

 消防庁では、地方公共団体等とともに毎年、優良な少年消防クラブや指導者に対する表彰を実施しており、平成23年度は、特に優良なクラブ18団体、優良なクラブ35団体、優良な指導者9名を表彰しました。
 また、消防庁などが参画する少年消防クラブ活性化推進会議(事務局:(財)日本防火協会)では平成22、23年度に、実践的な活動を取り入れるなど積極的な取組をしようとする88クラブを「モデル少年消防クラブ」として選定し、モデル少年消防クラブの具体的な活動事例を少年消防クラブニュース(季刊)(http://www.n-bouka.or.jp/club/index.html)で紹介するなどしています。

 身近な生活の中から火災・災害を予防する方法等を学ぶ少年消防クラブに参加してみませんか。お住まいの地域の少年消防クラブの活動については、お近くの消防署や市町村にお問い合わせください。

※ 東日本大震災の影響により、宮城県女川町、福島県広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾町のデータについては、前々年数値(平成22年5月1日現在)による集計

総務省消防庁「消防の動き」2013年2月号より

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