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2020年10月

1.火山災害に対する備え

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総務省消防庁 防災課

 火山には、周辺地域において風光明媚な景観を呈し、生活を豊かにする面がある一方で、一たび噴火すると甚大な被害をもたらすことがあります。火山と共生していくためには、火山に対する正しい知識を持ったうえで、火山災害に関する情報を活用し、的確な防災行動をとることが重要です。


弥陀ヶ原火山の火山湖

平成27年5月の口永良部島の噴火の状況
(気象庁ホームページより)

火山災害に関する情報を知る

 火山防災マップ
 各火山の噴火活動の特徴や地理的特徴を踏まえて、噴火の影響が及ぶ範囲等を地図に示した火山ハザードマップ上に防災上必要な情報を記載した「火山防災マップ」などを事前に確認し、いざというときに備えましょう。

 噴火速報

噴火速報例文(気象庁ホームページより)
 生命に危険を及ぼす火山現象の発生や危険が及ぶ範囲の拡大が予想される場合に、「警戒が必要な範囲」(生命に危険を及ぼす範囲)が、「火口周辺」や「居住地域」等と明示して発表されます。また火山活動の状況に応じて、噴火警戒レベルが発表されます。噴火警戒レベルとは、警戒が必要な範囲」と防災機関や住民等の「とるべき防災対応」が5段階に分けられ発表される指標です。噴火が起きる前から火山防災マップと合わせて噴火警戒レベルを確認し、実際に噴火が起きた時に避難行動をシミュレーションしてみましょう。


噴火警戒レベル(気象庁ホームページより)
 噴火警報
 登山者や周辺住民等に、火山が噴火したことに端的にいち早く伝えることにより、身を守る行動をとってもらうための情報です。平成27年8月4日から運用が開始され、同年9月14日の阿蘇山の噴火の際に、初めて発表されました。気象庁ホームページのほか、テレビ、ラジオ、各種防災アプリなどで知ることが出来ます。なお、平成28年3月29日からは全国瞬時警報システム(Jアラート)でも配信しています。





火山災害から身を守るために

 

 火山は一たび噴火すると、噴石・火砕流・泥流等が短時間で火口周辺や居住地域まで襲来する可能性があります。事前の備えと迅速な避難が人的被害の大きさを左右します。最新の火山災害に関する情報を事前に確認し、いざという時に備えましょう。
 また、地鳴りや地震を感じたときなど、危険な兆候が見られた場合には、市町村からの避難勧告等の発令を待たず、直ちに安全行動をとることも重要です。特に、噴石から身を守る必要がある状況では、速やかに岩かげに身を隠す、近くのシェルターや山小屋等に避難する等の行動が有効です。


(総務省消防庁「消防の動き」2020年9月号より)


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