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6-3 給食給水訓練の実際



災害時の給食・給水は、衛生状況がよくない中で、集団で飲食することを前提としています。したがって、安全・衛生面に十分配慮することが重要です。食中毒などの二次被害を出さないよう気をつけましょう。また、阪神・淡路大震災では、冷たいおにぎりなどがのどを通らなかったり、また排泄を気にして水分を取らず、衰弱した高齢者が大勢いました。そうした災害時要援護者の、それぞれの特徴に合わせた配慮がどこまでできるのかということも、大きなポイントです。


ポイント 訓練を行うにあたって

1,地域の備蓄計画を立てる
●人数、災害時要援護者の割合、調理の手間など、地域の実情に合った計画を考える。
●各家庭に対して、一定の備蓄を呼びかける。
2,公的機関などからの救援物資の受け入れ・配給計画を立てる
●救援物資の受け入れと配給をスムーズに行えるよう、配給計画を作成する。
●避難所では班単位に配給するなど、混乱を防ぐような体制を考えておく。
3,様々な被災者への柔軟で的確な対応ができるようにする
●災害時要援護者、自宅で避難生活を送っていても、調理ができずに避難所などへ食事をもらいにくる人、帰宅困難者となった地域外の人などが、地域・避難所にいることを認識。(→「災害時要援護者のケア訓練」参照)
●給水・給食に際しては、自主防災組織の役員などと連携した婦人防火クラブのリーダーが、不公平感・感情の行き違いなどが出ないよう、地域の方針や、例外的な対応についての説明ができるようにしておく。
避難体験キャンプ
●現在アウトドアがブームです。各家庭にあるキャンプ道具や、普段ご家庭にあるもの、災害用に備蓄している食品を持ち寄って、避難体験キャンプを行うといった企画も楽しいですね!
●訓練のたびに、避難所や防災倉庫の食料をみんなで調理して、食べてみましょう。そして「お宅の近所の防災倉庫の中を、見たことがありますか?」と声をかけましょう。中に何が入っているのかを知っていれば、いざというときに活用しよう!という積極的な発想につながります。