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7-4 訓練方法



災害時要援護者といっても、様々な方がおり、必要な対応も違ってきます。技術も大切ですが、本人や介護者に「こういう方法でいいですか?」「これでわかりますか?」ときちんと聞いて、適切な対応をとるよう努力する、ということができるようになれば、細かい介助技術を覚えていなくても十分にお手伝いができるでしょう。

ただし、より円滑なコミュニケーションや、自然な配慮ができるよう、基礎的な知識、コツだけでも知っておくようにしたいものです。婦人防火クラブのリーダーは、日頃の訓練を通して、これらの基礎的な対応について身につけ、いざというときには周囲の住民にも適切な協力を促すことができるようにしたいものです。地域で長年福祉ボランティアの活動をしている人などに講師となってもらうのもよいでしょう。また、避難所開設・運営訓練など、総合的な訓練の中に、災害時要援護者対応訓練を取り入れることも有効です。

●実際に地域の障害者や高齢者、外国人など、災害時に支援が必要となる人に訓練に参加してもらいましょう。
●アイマスクやおもりをつけるなどして、視覚障害体験・高齢者体験をしたり、車いす体験などをしてみましょう。災害時要援護者への理解が深まります。
●家庭内の災害対策(家具の固定、避難路の確保など)については、障害者や高齢者自身ではできない場合もあります。信頼関係を築きながら、家具の固定などを地域住民が訪問して行うといったことも、有効な取り組みです。
●イメージトレーニング●
普段は元気でとても体格のよい大学生の息子さんが、現在たまたま交通事故による骨折で、介助者がいても階段の上り下りが難しい、不自由な生活をしています。ところが数軒離れた家から、火の手があがり消火活動もうまく進んでいない様子です。家族はあなたしかいないうえに、息子さんは2階にいます。どう対応しますか?