●行政の働きかけも有効
また、防火・防災に関心のある女性が集う機会づくりという点では、行政の働きかけも有効でしょう。
神戸市では、市民・事業者・行政が協力し合って福祉活動や防災活動に取り組む「防災福祉コミュニティ」の事業を推進していますが、若松ふれまち女性防災員もそうした中から生まれてきました。地域には、もともと地域の担い手の高齢化が進み、若手男性の参加が得られにくいという事情があり、それが家庭だけでなく地域も私たちの手でという、女性防災員の結成につながりました。近隣が協力して家庭防火に貢献するため、「火災予防など、防災思想の普及に関すること」「火災など災害防止のための広報に関すること」「家庭内における防災技術の研究に関すること」などの事業を進めています。
行政が実施した女性防災リーダー育成研修会がきっかけで、強力な女性防災クラブの結成につながったのが、神奈川県平塚市の「平塚パワーズ」です。
平塚市では、普段家庭にいる女性を対象にして平成7年から女性防災リーダーを募集し、街頭消火器の使い方からチェーンソーの使い方、救急法、災害弱者の介護のしかたまでを学ぶ研修会を開催しました。平成8年その修了生からなる平塚パワーズが発足、その後、市域を6ブロックに分けて、その単位で活動しています。緑化まつりでは、その会員が「地震防災対策チェック表」を作製して、参加者に防災チェックを行うなど、先進的な活動をしています。
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