〔例1〕「家族の初動措置」を検討するための「家の間取り図」には、家具の配置や家族の成員の状況を書き込んでいきます。もしSTEP 2で、阪神・淡路大震災のように「早朝5時過ぎ発災」という災害を設定していたら、皆が就寝している状況が記されるでしょう。頭はこちらに、タンスはここで……という具合です。また、STEP 2で「夕方発災」という設定にしていたら、家の中にいる人は少ないでしょう。もしかしたら「台所で火を使用」といった状況が、書き込まれるかもしれません。
〔例2〕「町内」や〔例3〕「小学校区」の地図を舞台にする場合は、STEP 3で求めた(地図の大きさに合わせて逆算した)被害想定数値を、地図におとしていきます。ただ、地図に被害をおとす段になると、少し「やりにくさ」を感じるかもしれません。
例えば、自分が舞台に選んだ地域の中で、「倒壊する建物5軒」という想定結果が出たとしても、「あそこの家が壊れる」などという形で被害を具体的に特定することは難しいでしょう。
演習用の「地図」には、とりあえず、被害をランダムに割り振っていくほかはありませんが、できれば一度、自分が選んだ地域を歩いて壊れそうな建物に目星をつけたり、危険物がありそうな工場、火災が発生しやすい飲食店などを頭に入れておくとよいでしょう。
|