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2020年7月

1. 令和元年(1月~12月)における火災の概要(概数)

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総務省消防庁 防災情報室

総出火件数は、37,538件、前年同期より 443件の減少

 令和元年(1~ 12月)における総出火件数は、37,538件で、前年同期より443件減少(-1.2%)しています。これは、おおよそ1日あたり103件、14分ごとに1 件の火災が発生したことになります。
 また、火災種別でみますと、次表のとおりです。

種別件数 構成比(%) 前年同期比増減率(%)
建物火災 20,915 55.7% 151 0.7%
林野火災 1,395 3.7% 32 2.3%
車両火災 3,580 9.5% ▲80 -2.2%
船舶火災 690.2% 0 0.0%
航空機火災 10.0% 0 0.0%
その他火災 11,578 30.8% ▲546-4.5%
総火災件数 37,538 100% ▲443 -1.2%

総死者数は、1,477人、前年同期より50人の増加

 火災による総死者数は、1,477人で、前年同期より50人増加(+3.5%)しています。
 また、火災による負傷者は、5,814人で、前年同期より300人減少(-4.9%)しています。

住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。)数は、858人、前年同期より88人の減少

 建物火災における死者1,191人のうち住宅(一般住宅、共同住宅及び併用住宅)火災における死者は、958人であり、更にそこから放火自殺者等を除くと、858人で、前年同期より88人減少(-9.3%)しています。
 なお、建物火災の死者に占める住宅火災の死者の割合は、80.4%で、出火件数の割合51.1%と比較して非常に高いものとなっています。

住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。)の約7割が高齢者

 住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。)858人のうち、65歳以上の高齢者は627人(73.1%)で、前年同期より41人減少(-6.1%)しています。
 また、住宅火災における死者の発生した経過別死者数を、前年同期と比較しますと、逃げ遅れ425人(94人の減・-18.1%)、着衣着火44人(4人の減・-8.3%)、出火後再進入13人(5人の減・-27.8%)、その他376人(15人の増・+4.2%)となっています。

出火原因の第1位は、「たばこ」、続いて「たき火」

 総出火件数の37,538件を出火原因別にみると、「たばこ」3,557件(9.5%)、「たき火」2,911件(7.8%)、「こんろ」2,890件(7.7%)、「放火」2,719件(7.2%)、「放火の疑い」1,787件(4.8%)の順となっています。

住宅防火対策への取組

 平成16年の消防法改正により、住宅用火災警報器の設置が、新築住宅については平成18年6月から義務化され、既存住宅についても平成23年6月を期限に各市町村の条例に基づき、全ての市町村において義務化されました。
 消防庁では、住宅防火・防災キャンペーンや春・秋の全国火災予防運動などの機会を捉え、報道機関などと連携し、特に住宅用火災警報器の点検・交換などの維持管理の重要性について啓発活動を行ったほか、防炎品や住宅用消火器などの普及推進活動を行い、総合的な住宅防火対策を推進しています。
 また、全国の消防本部においても、「住宅用火災警報器設置対策会議」において決定された「住宅用火災警報器設置対策基本方針」を踏まえ、消防団、女性(婦人)防火クラブ、自主防災組織等と協力して住宅用火災警報器の設置の徹底及び維持管理の促進のための各種取組を展開しています。

放火火災防止への取組

 放火及び放火の疑いによる火災は、4506件、総火災件数の12.0%を占めています。
 消防庁では、「放火火災防止対策戦略プラン」(参照URL: https://www.fdma.go.jp/mission/prevention/suisin/post22.html)を活用し、目標の設定、現状分析、達成状況の評価というサイクルで地域全体の安心・安全な環境が確保されるような取組を継続的に行うことで、放火火災に対する地域の対応力を向上させることなどを推進しています。

林野火災防止への取組

 林野火災の件数は、1,395件で、前年より32件増加(+2.3%)し、延べ焼損面積は約813haで、前年同期より207ha増加(+34.1%)しています。
 例年、空気が乾燥する春において、林野火災が多発していることから、毎年、林野庁と共同で火災予防意識の啓発を図り、予防対策強化等のため、春季全国火災予防運動期間中の3月1日から7日までを全国山火事予防運動の実施期間とし、平成31年は「忘れない 豊かな森と 火の怖さ」という統一標語の下、様々な広報活動を通じて山火事の予防を呼び掛けました。

(総務省消防庁「消防の動き」2020年6月号より)

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