HOME  > 防火ネットニュース4月号  > 1.外出先での地震への対処

2021年4月

1.外出先での地震への対処

目次次頁
総務省消防庁 防災課

 地震が発生したとき、身の安全を確保するには、一人ひとりがあわてずに適切な行動をとることが極めて重要です。そのためには、日ごろから皆さんが地震に対して正しい心構えを身につけておくことが大切です。
 今回は、特に外出先での地震への対処について取り上げてみます。

1. 住宅地
強い揺れに襲われたら、住宅地の路上では落下物や倒壊物に注意しましょう。

  • 住宅地の路地にあるブロック塀や石塀は、強い揺れで倒れる危険があります。揺れを感じたら塀から離れましょう。
  • 電柱や自動販売機も倒れてくることがあります。そばから離れましょう。
  • 屋根瓦や二階建て以上の住宅のベランダなどに置かれている物が落下してくることがあります。頭上からの落下物に注意しましょう。

2. オフィス街・繁華街
中高層ビルが建ち並ぶオフィス街や繁華街では、窓ガラスや外壁、看板などが落下してくる危険性があります。

  • オフィスビルなどの窓ガラスが割れて落下すると、広範囲に拡散します。ビルの外壁や貼られているタイル、外壁に取り付けられている看板などが落ちることもあります。鞄などで頭を保護し、できるだけ建物から離れましょう。
  • デパートなどの建物の中にいる場合には、陳列棚の商品や装飾品などが落下する危険性があります。揺れを感じたらすぐに離れましょう。また、エスカレーターは、急停止することがあります。普段から手すりを掴み、急停止の反動に備えましょう。

3. 海岸・川べり
海岸付近で強い揺れに襲われたら、一番恐ろしいのは津波です。避難の指示や勧告を待つことなく、直ちに避難しましょう。

  • 強い揺れを感じたとき、または弱い揺れであっても長い時間ゆっくりとした揺れを感じたときは、直ちに海岸付近から離れ、急いで高台や津波災害に対応した指定緊急避難場所などの安全な場所へ避難しましょう。
  • 携帯電話やスマートフォン、ラジオなどを活用し、津波に関する情報を入手しましょう。
  • 津波は繰り返し来ます。第1波が小さくても後から来る波の方が大きい場合があります。いったん波が引いても津波警報・注意報が解除されるまで、海岸付近には絶対に戻ってはいけません。

4. 山・丘陵地
落石に注意し、急傾斜地など危険な場所から遠ざかりましょう。

  • 山ぎわや急傾斜地では、山崩れ、がけ崩れが起こりやすいので、すぐに離れましょう。
  • 揺れが収まった後も、崩れやすくなっている可能性があります。近づかないようにしましょう。

5. 自動車の運転中
急ブレーキは予想外の事故を引き起こすことにつながります。

  • 急ブレーキは禁物です。ハンドルをしっかり握り、徐々にスピードを落とし、道路の左側に停車しましょう。
  • 停車後は慌てて車外に飛び出さず、携帯電話やスマートフォン、カーラジオなどで災害情報を収集しましょう。
  • その場に自動車を置いて避難する場合は、緊急車両等の通行の妨げとなった際に速やかに移動をさせる必要があるため、車のキーはつけたままにし、ドアをロックしないで、避難をしましょう。

(総務省消防庁「消防の動き」2021年3月号より)

このページの上に戻る
目次