秋本敏文会長
新年おめでとうございます。 とは申しましても、コロナウイルス感染症の行方はまだ油断できないようですし、火災、自然災害は各地で発生していますので、手放しで「おめでとう」とはいいにくいなあという気持ちがどこかにありますが、そのようななかにありましても、皆様にとって今年がよい年でありますようにと祈り、願いをこめてご挨拶させていただきます。
皆さんお感じになっておられるでしょうが、本当に災害の様子が変わってきました。特に自然災害は、これまでとはケタ違いの大雨があり、思いがけない洪水、土石流等があり、地震、火山の噴火も各地にあります。火災もフェーン現象下の大火のほか、住宅火災がしばしば発生し、それでお亡くなりになる高齢の方がいらっしゃいます。一方、社会の様子も、人口減、高齢化など変わってきています。
このようなさまざまな変化に対応しながら地域の皆様の安全を守っていかなければなりません。そのためには、大雨等に備える防災基盤の整備も、特に気象関係の情報体制の強化も大事ですし、消防機関の体制充実も必要です。そして、同時に地域の防災体制の整備、地域の皆様のいわば総参加総活躍による体制づくりが重要です。火災、自然災害への対処は、それぞれの地域の状況をよく承知しながら災害発生を防止し、また、地域社会の人のつながりを大切にしながら被害の発生をできる限り抑えるということも大事です。文字通り防災の原点は「地域」にあります。
そして、このように考えると、日本防火・防災協会の役割は益々大事になったなあと思わざるを得ません。防火防災管理者の養成、さまざまな人々の協力体制である自主防災組織や女性防火クラブ、少年消防クラブ等の活動支援には一層力を入れなければなりません。総合情報誌「地域防災」の発行は、全国の関係者への幅広い情報提供として、引きつづき力を入れなければなりません。
令和4年も、日本防火・防災協会は皆様のお役に立てるよう努力してまいります。
今年が無事平穏であり、皆様、お幸せでありますようお祈りして、新年のごあいさつとさせて頂きます。