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2022年1月

3. 令和2年(1月~12月)における火災の状況(確定値)

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総務省消防庁 防災情報室

総出火件数は、34,691件、前年より2,992件の減少

 令和2年(1~12月) における総出火件数は、34,691件で、前年より2,992件減少(-7.9%)しています。
 これは、おおよそ1日あたり95件、15分ごとに1件の火災が発生したことになります。
 また、火災種別でみますと、次表のとおりです。

種別件数 構成比 前年同期比増減率
建物火災 19,365 55.8% ▲1,638 -7.8%
車両火災 1,239 3.6% ▲152 -10.9%
林野火災 3,466 10.0% ▲119 -3.3%
船舶火災 780.2% 9 13.0%
航空機火災 00.0% ▲1 -100.0%
その他火災 10,543 30.4% ▲1,091 -9.4%
総火災件数 34,691 100% ▲2,992 -7.9%

総死者数は、1,326人、前年より160人の減少

 火災による総死者数は、1,326人で、前年より160人減少(-10.8%)しています。
 また、火災による負傷者は、5,583人で、前年より282人減少(-4.8%)しています。

住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。)数は、899人、前年より増減なし

 建物火災における死者1,056人のうち住宅(一般住宅、共同住宅及び併用住宅)火災における死者は、973人であり、更にそこから放火自殺者等を除くと、899人で、前年より増減なしとなっています。
 なお、建物火災の死者に占める住宅火災の死者の割合は、92.1%で、出火件数の割合54.6%と比較して非常に高いものとなっています。

住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。)の約7割が高齢者

 住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。)899人のうち、65歳以上の高齢者は645人(71.7%)で、前年より17人減少(-2.6%)しています。
 また、住宅火災における死者の発生した経過別死者数を、前年と比較しますと、逃げ遅れ448人(2人の増・+0.4%)、着衣着火45人(2人の減・-4.3%)、出火後再進入15人(1人の増・+7.1%)、その他391人(1人の減・-0.3%)となっています。

出火原因の第1位は、「たばこ」、続いて「たき火」

 総出火件数の34,691件を出火原因別にみると、「たばこ」3,104件(8.9%)、「たき火」2,824件(8.1%)、「こんろ」2,792件(8.0%)、「放火」2,497件(7.2%)、「火入れ」1,684件(4.9%)の順となっています。

住宅防火対策への取組

 住宅用火災警報器については、平成18年6月から新築住宅への設置が義務化され、平成23年6月に全ての既存住宅への設置が義務化されました。令和3年6月に全ての住宅への設置義務化から10年を迎えたことから、老朽化した住宅用火災警報器の交換など、適切な維持管理を行うことが重要です。
 消防庁では、広報、普及・啓発活動として住宅防火・防災キャンペーンや春・秋の全国火災予防運動等の機会を捉え、全国の消防本部や報道機関等と連携し、特に住宅用火災警報器の点検・交換などの維持管理の重要性について普及啓発活動を行ったほか、防炎品、住宅用消火器等による総合的な住宅防火対策を推進しています。
 また、全国の消防本部等においても、「住宅用火災警報器設置・維持管理対策会議」において決定された「住宅用火災警報器設置・維持管理対策基本方針」を踏まえ、消防団、女性(婦人)防火クラブ及び自主防災組織等と協力して設置の徹底及び維持管理の促進のための各種取組を展開しています。

放火火災防止への取組

 放火及び放火の疑いによる火災は、4,052件、総火災件数の11.7%を占めています。  消防庁では、「放火火災防止対策戦略プラン」(参照URL: https://www.fdma.go.jp/mission/prevention/suisin/post22.html)を活用し、目標の設定、現状分析、達成状況の評価というサイクルで地域全体の安心・安全な環境が確保されるような取組を継続的に行うことで、放火火災に対する地域の対応力を向上させることなどを推進しています。

林野火災防止への取組

 林野火災の件数は、1,239件で、前年より152件減少(-10.9%)し、延べ焼損面積は約449haで、前年より388ha減少(-46.3%)しています。
 例年、空気が乾燥する春において、林野火災が多発していることから、毎年、林野庁と共同で火災予防意識の啓発を図り、予防対策強化等のため、春季全国火災予防運動期間中の3月1日から7日までを全国山火事予防運動の実施期間とし、令和2年は「守りたい 森と未来を炎から」という統一標語の下、様々な広報活動を通じて山火事の予防を呼び掛けました。

(総務省消防庁「消防の動き」2021年12月号より)

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