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2011年3月

2.少年消防クラブ活動に参加して防災知識を身につけましょう!~No.2~

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少年消防クラブ活動に参加しませんか

 少年消防クラブは、子どもたちが防火・防災について学び、訓練や講習などを通して消火や応急手当などの技術を身につけることを目指して活動しているクラブです。
 学校、町内会、消防署、消防団(分団)などの単位で組織されていることが多く、平成22年5月1日現在、日本全国で4,841クラブ、小学生から高校生を中心とする約42万人のクラブ員たちが活発に活動しています。

軽可搬ポンプを用いた訓練(宮城県気仙沼市 階上中少年消防クラブ)
軽可搬ポンプを用いた訓練
(宮城県気仙沼市 階上中少年消防クラブ)
 少年消防クラブの活動内容はクラブによって異なりますが、例えば以下のような活動が行われています。
(1) 講習会・防災訓練等への参加
 防災講習会や防災訓練などに参加し、火災の知識、地震などの自然災害が発生する仕組みを学んだり、消火器などを使った初期消火の方法、ロープワーク、応急手当の方法などを学習しています。
(2) 研究発表、ポスター作成
 防火・防災に関する研究発表会を行い、その成果をまとめたレポートや防火ポスター、防火新聞等を校内に展示したり、各家庭に配布するなどして、火災予防や防火思想の普及に努めています。
(3) 防災まち歩き、防災マップ作り
 クラブ員たちが自分たちの町を実際に歩き、消火栓の場所や災害時の危険箇所などについて把握し、防災マップを作成することなどを通して、自分たちの町に対する理解を深めています。
(4) 防火広報の実施
 消防職員・消防団員とともに、地域の住民の方々に火災予防を呼びかけるため、火災予防運動実施期間や年末を中心に防火パトロールや防火パレードなどの防火広報活動を行っています。
(5) 防災キャンプ
 夏休みなどを利用して、小学校の体育館や運動場、キャンプ場などに寝泊まりし、炊き出し、キャンプファイヤーなど普段できない活動を通して、仲間との連帯感を高めています。

応急手当訓練の様子(北海道札幌市 富丘少年消防クラブ)
応急手当訓練の様子
(北海道札幌市 富丘少年消防クラブ)
 少年消防クラブ活動は、命や暮らしを守ることの大切さを学ぶとともに、地域と関わりを持ち、ある程度幅をもった年齢層の仲間との交流経験を持つ機会にもなっており、人間形成や地域社会への参加の面でも大きな意味がある活動となっています。
 特に、中学生や高校生は、将来の地域防災の担い手としての役割だけでなく、現時点においても地域における防災活動に参加し、地域防災力の向上に寄与することが望まれており、少年消防クラブ活動へのより多くの参加が期待されているところです。

 消防庁では、地方公共団体等とともに毎年、優良な少年消防クラブや指導者に対する表彰を実施しており、平成21年度は、特に優良なクラブ19団体、優良なクラブ37団体、優良な指導者11名を表彰しました。
 また、消防庁などが参画する少年消防クラブ活性化推進会議では平成22年度、実践的な活動を取り入れるなど積極的な取組をしようとする55クラブを「モデル少年消防クラブ」として選定しました。これらのクラブでは現在、救命講習、軽可搬ポンプによる消火訓練など、他の模範となるような様々な活動が実施されています。
 なお、こうした少年消防クラブの活動事例をはじめ、少年消防クラブに関する様々な情報が、(財)日本防火協会のホームページ(http://www.n-bouka.or.jp/club/index.html)及び(財)日本消防協会のホームページ(http://www.nissho.or.jp/2010/06/shounenshobomokuteki.html)の中で詳しく紹介されていますので、ぜひご覧ください。

総務省消防庁「消防の動き」2月号より

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