「自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator:以下AED)」とは、心停止・心室細動(心臓が小刻みにただ震えるだけで、ポンプ機能としての役割を失った状態)などで、意識・呼吸・脈がなくなるという状態に陥った場合、電気的刺激(除細動)を与えることにより心臓を正常な動きに戻すための医療器具です。このAEDは機器が自動的に心電図波形を解析し、除細動の要否を判定するとともに、必要な処置についてもセット段階から音声とディスプレイにより示されます。欧米では一般市民においてこのAEDが普及しています。
日本では、2003年4月から救急救命士については医師の指示がなくとも使用が認められたところですが、厚生労働省ではさらに、一般市民のAED使用を条件付きで認める方針を固め、その条件を検討する専門家検討会を設置、平成16年度中に取りまとめる予定です。AEDが普及すれば、わたしたち市民の救命活動がより一層重要なものとなります。
なお、厚生労働省が現段階で考えている条件は以下の4項目です。
1) 患者に意識がなく、呼吸をしていない
2) 医師による速やかな対応が難しい
3) 国の承認を得ている安全性の高い自動体外式除細動器を使う
4) 使用者が自動体外式除細動器の講習を受けている
※ただし、通りがかりの人が人命救助を目的にAEDを使用した場合、その人が講習を受けていなくても医師法に反した「医療行為」とは見なさず、罪を問われることはない、としています。
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近く、一般市民の使用も可能になる「自動体外式除細動器」 |