鎌田 キネ子
はじめに、私が住んでいる秋田県横手市をご紹介します。横手市
は、秋田県内陸南部に位置し、県内では秋田市に次ぐ人口規模とな
っています。また、県内有数の豪雪地帯ですが、この雪を使って、
毎年2月には小正月行事である「かまくら」を行っています。この
「かまくら」というのは、水神様をお祀りする丸い雪室のことです
が、この中で子供たちが「あがってたんせ(どうぞいらしてくださ
い)」、「あまえこ飲んでたんせ(甘酒を飲んでください)」と、
餅などを振る舞います。雪のしんしんと降る中、日常では味わうこ
とのできない幻想的な雰囲気がありますので、皆様にも是非ご覧い
ただきたいと思います。
さて、横手市には現在、114の婦人防火クラブがあり、1万5,000
人程のクラブ員がいます。これは、秋田県全体の約55%を占めており、県内で最も婦人防火活動の
盛んな地域となっています。主な活動としては、火災予防運動期間に実施する住宅防火診断や消防本
部と連携した消火、救急訓練などが中心です。また、これらに加えて、最近は一般住宅への設置が義
務付けられた住宅用火災警報器について、普及啓発活動を実施しています。しかし、残念なことに、
横手市でも昨年秋頃から住宅用火災警報器の悪質な訪問販売が数件報告されています。婦人防火クラ
ブでも、引き続き被害発生防止のために何ができるのか、検討していきたいと考えています。
次に、秋田県婦人防火クラブ連絡協議会についてです。この協議会は、県内各地域の婦人防火クラ
ブの代表者14人で構成されており、毎年開催している県婦人防火研修会などを通じ、クラブ員の防
災意識の高揚、知識の習得、情報交換を行っています。なお、昨年春の叙勲では、前会長である齋藤
榮子さんが、旭日双光章を受賞なされました。齋藤さんは、平成3年の連絡協議会設立以来、永年に
わたって秋田県の婦人防火活動のリーダーとして活躍されており、現在も連絡協議会の顧問として後
進の指導にあたっています。この受賞をきっかけに、秋田県の婦人防火クラブがますます発展するよう、積極的な活動を推進していきたいと思います。
(消防庁機関紙「消防防災/ 2007-19・冬季号」より転載)