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2014年3月

9.【婦防活動】出雲市で婦人防火クラブ救急講習会を開催ほか〔尼崎、西和、千葉、久留米〕

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平成25年度 婦人防火クラブ救急講習会を開催

島根県 出雲市消防本部少年女性防火委員会

 出雲市消防本部少年女性防火委員会では、(一財)日本防火・防災協会の共催を受け、11月17日(日)消防本部屋内訓練場において、管内女性防火クラブ員100名を対象に「平成25年度婦人防火クラブ員救急講習会」を開催しました。
消防職員による寸劇
消防職員による寸劇
 講習会では、消防職員による「応急手当の新旧」と題した寸劇が行われ、早期の胸骨圧迫が心配再開につながることを紹介、その後50台のレサシアンを使用して救急車到着前に重要となる、心肺蘇生法(胸骨圧迫)、AEDを使用しての救命処置等の救急法を受講しました。
 そして再び寸劇隊が登場し、出雲市消防本部が取組んでいる救急アクションカードを使用した緊急時での連携の重要性を、わかりやすく解説されました。
 最後に、ランチョンセミナーが行われ、消防本部救命センターから、遠隔地AED設置事業やドクターヘリの運航についての説明がなされ、参加者からの質問を交えながら和やかな講習が行われました。
 閉会式では、出雲市女性防火クラブ連絡協議会川谷会長が修了証を代表受領し講習会の終了となりました。
 本講習に対するアンケートでは、楽しく学べましたとの感想や、ぜひまた開催して欲しいとした要望が寄せられるなど、大変有意義な講習会となりました。

約100名のクラブ員が参加
約100名のクラブ員が参加
救急講習会の様子
救急講習会の様子
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尼崎市婦人防火クラブ連絡協議会30周年記念大会を開催しました。

兵庫県 尼崎市婦人防火クラブ連絡協議会

 昭和58年に尼崎市婦人防火クラブ連絡協議会が発足し、平成25年で30周年を迎えたことにより、記念大会を平成25年11月26日(火)に開催しました。
 兵庫県婦人防火クラブ連絡協議会会長をはじめ、多くの来賓をお招きし、式典、記念講演、アトラクションを行いましたが、「備えあれば憂いなし!身近な取り組みが家庭・町を救う」と題した防災クリエイティブマネージメントの岡本裕紀子氏の講演や、地元尼崎出身の元保育士デュオの「あまゆーず」の歌には、200名を超える参加者の皆さんは新しい発見や元気をもらったようで、笑顔で会場を後にされていました。

会長あいさつ
会長あいさつ
感謝状贈呈(尼崎市長から)
感謝状贈呈(尼崎市長から)

 当市の婦人防火クラブ員は、協議会発足当時から長年に渡り継続的に活動している方をはじめ、比較的若手のクラブ員も在籍しており、地域においてはそれぞれ様々な役割を担っている中で、防火に関しても積極的に取り組んでいます。
 協議会が発足して30周年という節目に記念大会を実施したことにより、更にそれぞれの地域における防火の取り組みに対して意識を新たにするとともに、住宅用火災警報器の維持管理の重要性を再認識し、防火防災について更に知識を習得することができました。

活動宣言
活動宣言
岡本氏による講演「身近な取り組みが家庭・町を救う」
岡本氏による講演
「身近な取り組みが家庭・町を救う」
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女性防火クラブ員が「防火夜回り」を実施

奈良県 西和消防組合消防本部

 西和消防組合消防本部(消防長 岡嶋名良文)では、平成25年12月25日(水)に、歳末火災予防運動の啓発行事の一環として王寺町・斑鳩町女性防火クラブ員と合同で、管内のJR王寺駅周辺とJR法隆寺駅周辺において「防火夜回り」を実施しました。
 これは、慌しい歳末を迎え火気への警戒心が薄れがちになる時季に、火災予防の重要性を地域住民に訴えることを目的に行ったものです。

管内の駅周辺を「防火夜回り」
管内の駅周辺を「防火夜回り」
広報物品を配布して火災予防
広報物品を配布して火災予防

 クラブ員は、お揃いのハッピに防火たすきのいでたちで、それぞれ「まとい」「拍子木」「防火提灯」を持って駅周辺及び住宅密集地域の住民に「火の用心」を呼びかけました。
 また、防火夜回りの後、JR王寺駅とJR法隆寺駅で勤め帰りの乗降客を対象に広報物品を配布し、歳末の火災予防を呼びかけました。

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「平成25年度婦人防火研修会」を開催して

千葉県婦人防火クラブ連絡協議会
会長 竹内久子

 最近は、地球温暖化による異常気象とみられる災害が世界中で増加しているように思われます。地震をはじめ、津波、竜巻、風水害など大規模な自然災害や予期しがたい事故が頻発しております。とくに、これらの自然災害についてはいうまでもなく、減災は可能としても発生を防止することはできません。
 一方、火災は、例外を除いて、人災であることから発生を抑止することが可能です。
 このような状況のなかで、去る1月21日に千葉県消防学校講堂に県下各地から婦人(女性)防火クラブ員など消防防災関係者多数のご参集をいただき「平成25年度千葉県婦人防火研修会」が開催されました。
石橋委員会長
石橋委員会長
竹内婦人防火クラブ会長
竹内婦人防火クラブ会長
 この研修会も昭和61年以来、回を重ねること、今年は28回目を迎えることになりました。これもひとえに、(一財)日本防火・防災協会、(公財)千葉県消防協会をはじめ防火・防災関係の皆様方のご協力の賜と心より感謝申し上げます。
 研修に先立ち、主催者を代表して石橋毅千葉県少年婦人防火委員会長と筆者から挨拶いたしました。次に来賓として酒井正人千葉県消防学校長の紹介に続き、秋本敏文日本防火・防災協会長からの祝電の披露がありました。
 午前中は、はじめに筆者から「住宅防火対策について」と題し講話をいたしました。そのなかで、①住宅用火災警報器設置の全国における義務化は平成23年6月ですが、本県は全国より早い平成20年6月でした。以来、私たちは皆様とともにその普及促進に努めてまいりました。
 その結果、平成25年6月現在、千葉県の設置率は73.9%(千葉市の設置率は88.5%)となりました。しかし、これは全国の設置率79.8%(平成25年6月現在、総務省消防庁推計)と比べると全国平均にも及ばない水準に止まっているため更になお一層の普及活動が必要であること。②住宅用火災警報器の奏効事例は、全国で8,603件を数え、これにより早期発見、初期消火ができ大きな火災を食い止められており、住宅用火災警報器の有効性が明らかであること③住宅火災による焼死者も1,016人(前年度1,070人)と僅かながら減少傾向にある一方、人口の高齢化の進展を反映し焼死者の約7割を占める高齢者(65歳以上)に限ると増加傾向にあること。④発火源別では、こんろ、たばこ、電気器具、ストーブ等が多く、焼死者発生の時間帯別をみると午前2時台がピーク(平均の6.6倍)であること、火災発生件数は活動時間帯である午後6時台が多いが、焼死者数は就寝時間帯の午前2時台が多いこと、および、焼死原因は「逃げ遅れ」56.4%、着衣着火6.4%、出火後再進入1.9%、その他35.3%であること等を説明し、これらのことを踏まえながら、婦人(女性)防火クラブ員、自主防災組織、消防・防災関係者が一丸となり、ご尽力を頂きますようご協力をお願いしました。
朽木成田市会長
朽木成田市会長
 続いて、成田市婦人防火指導員協議会の朽木茜会長から活動内容の発表がありました。同協議会は市内人口の約25%が居住する成田ニュータウン地区において家庭の防火に大きな役割を担う主婦により昭和54年11月に結成されました。
 ①各種講習会や研修を通して防火・防災に対する意識向上を図るとともに市内の各イベントへ積極的に参加し、市民に防火思想の普及啓発を行っていること。②成田ニュータウン地区の33自治会より役員を含め102名が委嘱され指導員として活動していること。役員以外は毎年交代制であり、指導員数は延べ6,000人に達していること。③とくに、震災等でライフラインが遮断された状態を想定した訓練を実施していること(アルミ缶とサラダ油によるランタン作りが好評)。このほか、年間事業計画を立て普通救命講習、消火器取扱講習、市外の関係施設視察など活発な活動状況の発表を頂きました。

浅野講師
浅野講師
 午後は、早稲田大学地域社会と危機管理研究所招聘研究員 東日本大震災女性支援ネットワーク運営委員 浅野幸子先生に演題「東日本大震災の被災実態と国際潮流から見る新たな時代の女性防災リーダーの役割とは」と題して大変貴重なご講演をいただきました。
1、東日本大震災の被災実態
 自宅を失ったり、自宅は残ったが住めなかったり、自宅にいると情報がなく恐怖感に襲われたり、また、公的な食糧、生活物資の支援や被災者支援関連情報が得られない人もいた。避難所、在宅避難とも生活は厳しい。応急対応期の課題として、生活環境(プライバシー、衛生など)、物資の不足と管理、安全安心(治安・暴力など)、心身の健康、および炊き出し、介護・子育ての問題が、また、災害時の困難・被災者支援全体の影響する課題として意思決定の場における男女間格差・不平等の問題などが浮上した。その他、劣悪な条件の避難所環境・在宅避難生活で亡くなる人も多い。復旧、復興期の問題も少なくない。
2、国際潮流から見る新たな時代の女性防災リーダーの役割
 ・東日本大震災について「被災地のクラブ員が語る被災体験と活動の記録」(財団法人日本防火協会発行)から多くの課題が見えてきた。
研修会場
研修会場
 ①平時から男女共同参画を推進し、男女がお互いに尊重し共同することが基本である。とくに、災害対応、復興計画策定、避難所や仮設住宅自治会の運営に女性の意見を反映させること。②女性や子育てに配慮した避難所運営を行うため、避難所リーダーや物資担当者に女性が参画し、女性専用のもの干し場の設置や女性用品の女性による配布に配慮する。炊き出しも男女が共同して行うこと。③自主防災組織など意思決定の場へ女性の参画を増やすこと。男女共同参画による避難所運営を避難所運営ガイドラインに明示すること。
 国の『防災基本計画』においても、防災政策・方針決定過程や防災現場に女性を参画させ、被災時の男女のニーズの違いに十分配慮するよう謳っている。一方、自治体においても、男女共同参画の促進について「地域防災計画」の見直しが行われている。
講師と参加者の意見交換
講師と参加者の意見交換
 講義の後半には、避難所での課題について受講者間で活発な意見交換が行われ、対応策についての意見発表がありました。
 参加者は終始熱心に聴講いただき、平成25年度千葉県婦人防火研修会は盛会裡に終了しました。
 研修終了後、参加者からは「男女共同参画の意義を改めて認識した。」「私たち婦人(女性)防火クラブへの期待が大きいことが分かった。」「災害発生の際、避難所での意思決定に男女が協力し合うことの大切さがよく理解できた。」などの感想が寄せられました。
 終りに、研修会開催にあたりご協力賜りました日本防火・防災協会、千葉県消防学校と千葉県消防協会およびご参加いただきました皆様に心から感謝申し上げます。

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女性防火クラブが防火指導員研修会に参加

福岡県 久留米市女性防火クラブ連合会

246名のクラブ員が参加
246名のクラブ員が参加
 市内27校区の女性防火クラブで構成される久留米市女性防火クラブ連合会は、毎年クラブ員の福岡県消防学校入校を実施し、これにより女性防火クラブ課程を修了したクラブ員を防火指導員として位置付けています。
 平成25年度現在の防火指導員数は559名であり、この防火指導員の地域防災リーダーとして必要な知識及び技術の向上と各校区防火指導員間の情報交換により校区同士の連携を強化し、互いに防災力を高め合う地域防災ネットワークの構築を目的として実施したものです。
 平成26年1月25日(土)に行われた今回の研修では、消防職員の指導によりAEDを使用した心肺蘇生法を学びました。
 今回の研修によって、参加した246名の防火指導員が救命及び応急手当要領の技術を向上させたことはもとより、各校区間の意見交換による地域防災力の向上、消防と女性防火クラブとの連携強化にも繋がりました。

地域防災力の向上を目指して
地域防災力の向上を目指して
AEDを使用した心肺蘇生法
AEDを使用した心肺蘇生法
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