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2008年6月

1.世界11カ国の消防団関係者が参加して消防団国際会議開催される

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財団法人 日本防火協会

 5月14日・15日の2日間にわたり、世界11カ国の消防団、義勇消防関係者が参加し、東京・千代田区の都市センターホテルにて世界初の消防団国際会議が開催されました。
 初日の会議は世界主要国の消防団代表の方々が、「各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について」発表され、その後、活発な討議がされました。
 会議には多数の消防関係者や4名の婦人防火クラブ会長が参加され、減少傾向にある消防団員の確保などの各国の共通する課題等について熱心に聞き入っておりました。
 2日目は「大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について」と題し、荒木消防庁長官、グリゴリー・ケイドFEMA長官補佐・連邦消防局長、ウォルター・エッガーCTIF総裁の特別講演があり、その後討議が行われ、最後に次の東京宣言が決議され会議が終了しました。

会議の開催概要は次の通りです。

◆テーマ  (1)会議で取り上げるテーマ
          ・各国の消防団(義勇消防)が当面する課題について
          ・大規模自然災害やテロ対策における消防の対応のあり方について
      (2)参加国から各国の消防団の現状及び課題について報告し意見交換を行う

◆会議日程  2008年5月14日(水)~15日(木)

◆会場    都市センターホテル・コスモスホール

◆参加国  日本 オーストラリア連邦 オーストリア共和国 カナダ 中華人民共和国
フィンランド共和国 ドイツ連邦共和国 オランダ王国 英国 アメリカ合衆国 スイス連邦
の11カ国


世界消防団の充実発展を目指す東京宣言

 近年、様々な火災のほか、暴風雨、大洪水、地震など大規模な自然災害が相次いでおり、さらにテロ事件も各所に発生している。地球環境対策などにより、これらの被害防止を図ることが必要であるが、世界の消防は、様々な災害、事故に対し、いずれの国においても人々の安全確保のため、日夜懸命の努力を重ねている。特に消防団(義勇消防)は、他に職業を持ちながら、「自らの地域は自ら守る」という強い信念のもと、強固な連帯感に支えられた集団として、地域の防災に極めて重要な役割を果たしている。
 このような中で、消防団を取り巻く環境は大きく変化しており、消防活動の高度化、専門化に対応する装備や訓練の充実、十分な消防活動のための消防団員(義勇消防隊員)の確保などの共通する課題に直面している。
 今回開催した世界初の消防団国際会議においては、このような問題について各国間で意見を交換し、有意義な成果を得ることが出来た。参加した各国においては、それぞれ人々の安心安全の確保のために、今後とも全力を傾ける決意を新たにするとともに、消防団の今後益々の発展のため、参加国の総意として次の共同宣言を明らかにすることを決議した。



1 大規模な自然災害やテロ事件などを含め、消防団が消防活動に対する人々のニーズに十分対応することができるよう、必要な財政資金を確保しつつ、装備・機材の改善、団員の訓練の充実を図る。

2 消防団員の維持・確保を図るため、広報の強化などによって消防団に対する社会の評価を一層高めるとともに、被雇用者の消防活動についての雇用者の理解と協力の確保、種々の側面から団員の処遇の改善にも努め、これらにより消防団員の活動環境を整備する。

3 地域の防災体制の強化とともに、将来にわたる消防団員の人材確保に資するよう、青少年消防組織の活性化を図る。また、消防団への女性の参加を促進する。

4 世界の消防団がより強く連携し、人々の安心安全を一層確実なものとするよう、世界各国の消防団は、この会議を契機として、消防活動などについての情報交換、連携を強化する。

2008年5月15日

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