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2011年4月

5.【婦防活動】岩手県で婦人消防等指導者研修会を開催ほか〔豊橋、浜松〕

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平成22年度婦人消防等指導者研修会を開催

(財)岩手県消防協会

婦人防火クラブの他230名が参加
婦人防火クラブの他230名が参加
 恒例による婦人消防等指導者研修会が、去る1月30日(日)、31日(月)の両日、岩手県花巻温泉「ホテル千秋閣」大ホールに於いて実施されました。
 研修会は、岩手県幼少年婦人防火委員会、岩手県消防協会並びに岩手県婦人消防連絡協議会の主催、(財)日本防火協会との共催の下、各市町村の婦人防火クラブ・婦人消防協力隊並びに各消防本部の予防・保安担当職員等230名が出席して開催されました。岩手県幼少年婦人防火委員会長西村紀昭岩手県消防協会長の挨拶の後、来賓として出席された岩手県総務部総合防災室長小山雄士氏より祝辞を頂き、その後、平成22年度岩手県婦人消防連絡協議会会長表彰式が行われました。
 千葉とき子岩手県婦人消防連絡協議会長が式辞を述べたあと、表彰状の授与が行われ、今回の表彰は、当協議会役員功労章3名、地区役員功労章12名、市町村役員功労章30名、隊(会)員功労章83名、そして2団体に対して団隊功労章が授与され、功績を讃えました。各表彰授与後、受章者を代表して、前常任委員・荒谷恵美子二戸市婦人防火クラブ連絡協議会長が謝辞を述べられ、表彰式の一切が滞りなく終了しました。
 休憩後の講演では、(財)日本防火協会益本圭太郎常務理事より、「婦人防火クラブの活動について」と題して、調査結果などを基に貴重な講演を頂きました。
 続いて、岩手県総務部総合防災室中田健太主事より「自主防災組織の活動について」の講話と、岩手県立大学看護学部三浦まゆみ教授より「災害が健康に及ぼす影響について」と題して、災害現場の看護活動等の講演を頂き、1日目の研修会は終了致しました。
江刺区婦人消防協力隊連合会による寸劇
江刺区婦人消防協力隊連合会による寸劇
 2日目は、県内の婦人消防協力隊・防火クラブの活動発表を行いました。
 まず、「田野畑村女性消防協力隊 現在、花嫁募集中!!」と題して、田野畑村女性消防連絡協議会三浦康子会長と、「岩手町・葛巻町婦人消防協力隊合同研修会について」岩手町婦人消防協力隊朽木ヨシミ隊長より発表頂き、奥州市江刺区婦人消防協力隊連合会より「ありがとう 住宅用火災警報器」と題して、15名程で寸劇の発表を頂き、会場は大いに盛り上がりました。
 その後、(財)岩手県防災保安協会佐々木道悟室長よりお知らせがあり、最後に盛岡市婦人防火クラブ連合会より、日本防火協会の住宅用火災警報器設置促進活動等支援助成金事業により作成したマスコット「ピッピちゃん」を紹介して頂きました。
 それぞれの地域における活発な活動状況が報告され、参加者は今後の活動に向けての決意を新たにし、研修会を終了いたしました。

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豊橋市女性防火クラブが高齢者世帯等防火診断を実施

愛知県 豊橋市女性防火クラブ連絡協議会

同校区内の高齢者世帯宅等を訪問
同校区内の高齢者世帯宅等を訪問
 市内の富士見校区女性防火クラブは平成23年2月20日(日)に民生児童委員、消防職員と連携し、同校区内の高齢者世帯宅等を訪問し、火災発生の危険箇所がないか、防火上困っていることがないか、住宅用防災機器の取り付けがされているかなどの防火診断を実施しました。訪問先世帯にとって、普段から顔見知りの民生児童委員、校区内の女性防火クラブ員が訪問することで、身構えずに防火意識を持ってもらいやすく、「いざ」という時にどのような対応をしたらよいのかを確認することができました。
 また、訪問先世帯の中には、住宅用火災警報器を購入したものの、取り付けが困難な方や消火器の回収に困っている方がおり、女性防火クラブ員が積極的に協力するなど大変有意義なものとなりました。

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住警器普及活動に活かすため、視察研修会を実施

静岡県 浜松市女性防災クラブ連合会
会長 鈴木 政子

能美防災(株)メヌマ工場を視察
能美防災(株)メヌマ工場を視察
 当連合会は、住宅用火災警報器の設置促進活動に生かすため、火災や住警器に関する知識の向上を目的として視察研修会を企画し、3月2日に埼玉県熊谷市にある「能美防災株式会社 メヌマ工場」へ行きました。

 工場では、まず、住警器の煙式と熱式それぞれの構造等を教えていただきながら、どういった状態になると住警器が鳴動するかをわかりやすく説明していただきました。
 その後、工場敷地内にある実験棟に移動し、寝室を想定した住警器(煙式)感知実験(くんしょう実験)、台所を想定した住警器(煙式・熱式)感知実験(てんぷら油火災実験)、住宅用スプリンクラー放水実験の3つの実験を行っていただきました。

住警器(煙式)感知実験
住警器(煙式)感知実験
 1つ目の寝室を想定した住警器(煙式)感知実験では、煙が部屋の中でどのような状態になった時点で住警器が鳴動するかを確認できました。住警器が鳴動したとき、部屋の煙は、煙のある空間(上半分程度)と、煙の少ない空間(下半部程度)がわかる状態であり、その時点では、姿勢を低くしての避難が可能であることがよくわかりました。

 2つ目の台所を想定した住警器(煙式・熱式)感知実験(てんぷら油火災実験)では、煙式と熱式のそれぞれの住警器(コンロの真上に設置。)が鳴動した時点での、煙と炎の状況を確認することができました。煙式住警器は油煙が天井まで上がった状態で鳴動し、熱式住警器の方はてんぷら油から出火した炎がある程度上がった状態で鳴動しました。熱式住警器の鳴動は、煙式住警器よりも鳴動するまでの時間はかかりますが、避難可能の状態であることを確認できました。また煙式住警器であれば、コンロの真上から少し離れた天井に設置し、熱式住警器であれば、コンロの真上に設置することが望ましいということを実験により理解することができました。

てんぷら油火災実験
てんぷら油火災実験
 3つ目は、住宅用スプリンクラー放水実験で、寝室で布団が燃えたことを想定して行われました。布団自体は急に燃え上がることなく、じわじわ燃え広がりますが、ふすまに燃え移った際は、炎が天井まで急激に燃え上がりました。その時点で、スプリンクラーが作動・放水し、消火されたように見えました。しかし、スプリンクラーだけでは、布団の奥までは完全に消火することはできないため、そのままにしておくと、しばらくして、また出火する恐れがあることを教えていただきました。スプリンクラーの役割は、「火災の延焼を防ぐ」ことだと理解することができました。

 実験後は、住警器の製造工場を見学させていただき、住警器がいざと言う時に、確実に作動するために、除塵室での作業等、徹底された環境で製造されていることを見ることができました。

「10年経過した住警器は本体交換を」
「10年経過した住警器は本体交換を」
 最後に質疑応答の時間を設けていただきました。
 「住警器を購入して2、3年後に設置し使用し始めた場合も10年使用できるか。そして10年後は電池を交換すればそのまま使用してよいか」という質問では、「住警器は使用し始めてから10年間は正確に作動します。ただし使用して10年を経過した場合、ほこりが付着したりして住警器が正確に作動しなくなることもありますので、電池を交換するのではく、住警器そのものを交換していただきたい」とのお話がありました。その他にも、地域住民から相談された際に答えに迷ってしまうようなことを質問させていただき、良いアドバイスをいただくことができました。

 今回、視察研修を実施したことにより、住警器の作動の状況等を自分の目で確認できたことで、今後の住警器設置促進活動において、一般の方へ住警器設置の必要性を自信を持って説明できると思いました。また実験により火災の恐さを改めて体感したことで、今後の火災予防活動への意識の高揚が図られました。視察研修は、短い時間での研修でしたが、得るものはたくさんあり、大変有意義な研修会となりました。
 最後になりましたが、御多忙中にも関わらず、視察をお受けいただき、当日工場において、大変親切に実験並びに説明をしていただきました能美防災株式会社の皆様に心から感謝し、お礼申し上げます。

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