一般財団法人日本防火・防災協会

北海道から沖縄まで43クラブが参加　今年で2回目となる「平成28年度少年消防クラブ交流会（全国大会）」を、総務省消防庁主催のもと、８月３日（水）～５日（金）の３日間、宮城県南三陸町において、（一財）日本防火・防災協会、（公財）日本消防協会の他、宮城県、南三陸町、（公財）宮城県消防協会とともに開催しました。
　当日は北海道から沖縄までの少年消防クラブ、総勢４３クラブが参加して行われました。
　この交流会は、将来の地域防災の担い手（消防団等）の育成を図るため、消防の実践的な活動を取り入れた訓練等を通じて他地域の少年消防クラブと交流を深める目的で開催されました。

＜１日目＞
『交流会』
　まず、「南三陸町ホテル観洋」のコンベンションホールに集合し、オリエンテーションや各参加クラブから一言ずつクラブ活動紹介がありました。
　その後、大森創作太鼓旭ケ浦の皆様による復興への祈りをこめた和太鼓演奏を鑑賞しました。

クラブ員挨拶の様子

和太鼓演奏を鑑賞

＜２日目＞

歌津中学校少年防災クラブによる選手宣誓『合同訓練』
　会場となった「平成の森 しおかぜ球場」で、クラブ対抗競技を取り入れた合同訓練を行いました。
　クラブ対抗リレーでは、全長４００ｍのトラックを使い、消防ホースの筒先をバトン代わりにリレーをしながらアンカーがゴールラインを通過して筒先を置くまでのタイムを競いました。
　クラブ対抗障害物競走では、直線６５ｍコースの障害をクリアしながら、二重巻きホースを延長し結索を行った後、終了報告位置に整列し、指揮者が右手を挙げるまでのタイムを競いました。

クラブ対抗リレー

クラブ対抗障害物競走

表彰式【クラブ対抗リレー及び障害物競走結果】
１位　愛知県　豊田市竜神中学校少年消防クラブ
２位　埼玉県　三郷市少年消防クラブ
３位　千葉県　浦安市少年消防団
４位　宮城県　歌津中学校少年防災クラブ
５位　神奈川県　高津ジュニアハイスクール消防隊

『避難所体験』
　入浴後、南三陸町総合体育館「ベイサイドアリーナ」にて、南三陸町婦人防火クラブ連合会や南三陸町消防団の皆さんにご協力をいただき、アルファ米を使ったカレーライスやカップスープを皆で夕食として食べました。
　避難所体験としてこの日の就寝場所となる段ボールハウス作りを、リアス・アーク美術館　山内先生の指導のもと行いました。クラブ員たちは、この段ボールに思い思いの絵やメッセージを描いていました。
　この「ベイサイドアリーナ」は、５年前の東日本大震災時では実際の避難所として、また津波災害対策本部としても使われ、多い時で1,000人以上が避難生活を送っていた施設でもあります。

ご協力いただいた
南三陸町婦人防火クラブ連合会の皆さん

段ボールハウス作り体験

＜３日目＞
『報告会・解散式』
　朝食後、宮城県南三陸町消防団の分団長より、東日本大震災時の活動状況や災害に備えるための心構え等のお話をしていただき、「日頃から地域の住民同士でコミュニケーションをとることが大切。そして自分の命が助かったら、まずは水の確保。備蓄の他に、井戸や湧水などがどこにあるか知っておく。」などアドバイスいただきました。
　その後、宮城県気仙沼市 階上中学校少年消防クラブによる活動発表では、東日本大震災において"なぜ逃げ遅れてしまった人々が多かったか"など住民にアンケートをとった結果や、教訓をもとに日頃学校で取組んでいる防災活動などについて発表をしていただきました。

南三陸町消防団の分団長による講話

階上中学校
少年消防クラブによる活動発表

【参加少年消防クラブ】

　今回参加していただいた４３クラブの皆様。また、ご協力をいただいた各関係機関、女性（婦人）防火クラブ、地元消防団、少年消防クラブの皆様。ありがとうございました。

>>この交流会の模様をYouTubeにアップしておりますので、ご覧ください。