秋本会長による挨拶
令和元年10月28日(月)~29日(火)、東京平河町のルポール麹町において、当協会主催「全国女性防火クラブの集い」及び
「第20回応急手当普及啓発推進会議」を各都道府県女性防火クラブ連絡協議会会長及び副会長等役員総勢116名を迎えて開催いたしました。
本大会は、平成25年12月成立の「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」の中で女性防火クラブが重要な存在として初めて法律に登場したことを受け、
新たな決意のもと、全国の女性防火クラブの代表者が一堂に会し、日頃の活動の活性化と組織の普及を図ることを目的として開催しました。
-1日目―
【全国女性防火クラブの集い】
『開会挨拶』
長谷川 総務副大臣による来賓挨拶
はじめに、(一財)日本防火・防災協会 秋本 敏文会長より主催者挨拶をし、続いて、公務のため欠席された高市 早苗 総務大臣による来賓挨拶を、長谷川 岳 総務副大臣が代読されました。
「女性防火クラブの皆様には日頃から地域の安心・安全のため防火対策にお取り組みいただき、ありがとうございます。平成16年住宅用火災警報器の設置が義務化された際には、
各地の消防本部と連携して普及啓発に取り組んでいただきました。また日頃から地域の防災訓練にご参加いただくなど、
地域の防災力の向上に大きく貢献をしていただいております。総務省としても引き続き、女性防火クラブの活動を支援してまいります」と述べられました。
『日本防火・防災協会 会長表彰』
令和元年度日本防火・防災協会 会長表彰式が行われました。
受賞者
会長表彰の表彰式
- 岐阜県女性防火クラブ運営協議会 会長
大橋 園子 氏 - 奈良県女性防火・防災クラブ連絡協議会 会長
伊藤 俊子 氏 - 鹿児島県婦人防火クラブ連絡協議会 会長
藏薗 多鶴子 氏 - 岩手県婦人消防連絡協議会 副会長
櫻小路 孝子 氏 - 宮城県婦人防火クラブ連絡協議会 副会長
佐々木 文子 氏 - 栃木県婦人防火クラブ連合会 副会長 椎名 起世子 氏
- 和歌山県婦人防火クラブ連絡協議会 副会長 松平 幸子 氏
- 福岡県女性防火クラブ連絡協議会 副会長 岡 リツ子 氏
- 大分県女性防火・防災クラブ連合会 副会長 佐々木 洋子 氏
-基調講演-
『ホンネとホンキで必ずくる震災を乗り越える』
福和 教授による基調講演
名古屋大学減災連携研究センター長 福和 伸夫教授より、「ホンネとホンキで必ずくる震災を乗り越える」と題し、講演を行っていただきました。
「日本の歴史上起きた地震や水災害、火山噴火を振り返り、過去を通して今の社会を見直し、近年起こりうる災害に備えて、
いま私たちは何を備えるべきなのか。公に依存せず、自分たちの命は自分たちで守る意識を持たなければならない。地震の危険を知り、自分の弱さを知れば備える対策ができ、お互いに助け合える社会が作れるはずです。」
-講演-
『大規模災害に備える』
小谷 防災課長による講演
総務省消防庁国民保護・防災部 防災課長 小谷 敦氏より、
近年日本列島で起きている気象状況の特性や今年発生した台風第19号がもたらした被害状況、見直された避難勧告・避難指示等や
防災気象情報と警戒レベルとの関係、また、発生が懸念される大規模地震の被害想定、火山噴火の警戒レベル等の説明等について講演を行っていただきました。
『住宅防火対策に係る最近の取扱等』
白石 予防課長による講演
総務省消防庁予防課長 白石 暢彦氏より、昨年度までの住宅火災の発生事例や現在までの状況。
また、住宅火災における年齢別死者数では65歳以上が圧倒的に多いことやストーブやコンロの防火対策、
更に防炎製品やエアゾール式簡易消火器具の普及促進対策、全国の住宅用火災警報器(住警器)設置率の状況や住警器の電池切れ確認方法、連動型の住警器の必要性等について講演を行っていただきました。
-2日目―
『女性の視点を活かした地域防災』
阪本 准教授による講演
兵庫県立大学減災復興政策研究科 阪本 真由美 准教授より、「女性の視点を活かした地域防災」と題し、講演を行っていただきました。
地震等の被災地で住民がどのように行動をしたかを調べ、災害による関連死の実態や、避難所で女性が抱える問題を挙げ、
避難所を日常生活に近い環境にするためには、女性が積極的に参加することが不可欠であるなど、講演を行っていただきました。
【第20回応急手当普及啓発推進会議】
『(一財)救急振興財団 理事長による挨拶、救急講習会実施状況について』
佐々木 理事長
第20回応急手当普及啓発推進会議として行われ、(一財)救急振興財団 佐々木 敦朗 理事長よりご挨拶をいただきました。
「救急振興財団が委託させていただいている女性防火クラブ員普通救命講習会には毎年2千名近くの方々が参加されています。
近年、火災などの消防活動は減少傾向にありますが、救急の出動件数は増加しております。そんな中で消防機関が到着する前にまず応急手当をしていただく。
これこそが人命を救う、まず一歩だと考えております。今後とも私どもの事業にご尽力賜りますようお願い申し上げます。」と述べられました。
『平成30年度救急講習実施状況』
- 宮城県婦人防火クラブ連絡協議会 副会長 高橋 則子 氏
- 静岡県女性防火クラブ連絡協議会 副会長 木村 淑恵 氏
2名の方々に発表をしていただきました。
宮城県 高橋 副会長
静岡県 木村 副会長
『救急業務の状況等について』
齋藤 課長補佐による講演
総務省消防庁救急企画室 齋藤 健一課長補佐より、救急搬送と応急手当の状況や、近年増加する熱中症の予防について講演を行っていただきました。
救急出動件数が年々増加しているなか、救急車の現場到着時間や病院収容までの時間が最長になっている問題、
その中で一般市民が除細動を行った場合の生存率や社会復帰率の調査結果について、また、応急手当の種類や、
外国人等と救急活動に係る円滑なコミュニケーション図れるよう、総務省が取り組んでいる施策について説明をしていただきました。
『閉会』
最後に、(一財)日本防火・防災協会 西藤公司 理事長による閉会の挨拶では、日頃地域で活躍されている全国の女性防火クラブ員の皆様へ感謝等を述べて2日間の会議を終了いたしました。
西藤 理事長
会場風景