大会の様子 (公財)日本消防協会主催により、消防団と地域防災力の強化に関わる重要法律の制定に伴い、法律趣旨の実現と国民的な盛り上がりを目指し、9月1日"防災の日"に先立つ8月29日(金)に東京国際フォーラムで『消防団を中核とした地域防災力充実強化大会』を開催いたしました。
当日は主賓として安倍晋三内閣総理大臣をはじめ多くの方々に出席していただきました。
開会の挨拶をする秋本敏文会長
主賓挨拶をする安倍晋三内閣総理大臣
女性防火クラブや少年消防クラブの活動事例発表が行われましたので、ご紹介いたします。
『女性防火クラブによる災害時初動体制の整備など地域防災力強化』 -福岡県福岡市
玄界島は、玄界灘に面した福岡市西区に位置しており、博多港より定期船で約40分、人口約700人の離島です。島の特性としては、日中ほとんどの男性が漁に出ていることから、この間に災害等が発生した場合、島に残る女性達が中心となり対応しなければなりません。そのため、玄界島女性自衛消防隊防火クラブは、玄界島における火災を予防し、警戒し、火災等の災害が発生した場合に、必要な活動を行うことを目的として昭和
46年に発足しました。現在は、クラブ員14名で「自分たちの地域は自分たちで守る」という強い信念のもと、各種消防訓練の実施や住民への啓発活動を行うなど、地域の防火・防災・減災のために幅広い活動を続けています。
平成17年に発生した福岡県西方沖地震においては、玄界島は大きな被害を受けましたが、これを契機として活動を更に活発化させ、応急手当の習得、災害時の初動体制の確立や避難生活の支援など、広範な活動を通じて地域の自主防災の重要な担い手として活躍しています。
発表をする玄界島女性自衛消防隊
防火クラブ員
救急訓練の様子
『少年消防クラブの防火防災活動』
■防災学習 -宮城県気仙沼市
階上中学校少年消防クラブは、9年前から学校全体で総合防災学習に取り組んでおり、年間35時間の学習により、自助、共助、公助について3年サイクルで学習している。特に、総合防災訓練では生徒たちが、救出班、救護班、テント・トイレ班、炊き出し班、避難所班の5つの班に分かれて「私たち中学生が災害時にできること」を重点に積極的に参加しています。
発表をする階上中学校少年消防クラブ員
防災マップ作成の様子
■軽可搬ポンプ操法 -埼玉県三郷市
三郷市少年消防クラブは、幼少の頃から消防・防災に関する知識と技能を習得して、命と暮らしを守ることの大切さを学ぶとともに、軽可搬ポンプの操法訓練などを通し、規律や防火マナーを身につけ、将来の地域防災を担う人材への成長をめざしています。
発表する三郷市少年消防クラブ員
軽可搬ポンプ操法訓練の様子
■軽可搬ポンプ操法 -東京都千代田区麹町
麹町消防少年団は、小学校1年生から中学校3年生までの少年少女55名により組織されており、防火防災に関する科学的知識と軽可搬ポンプの操法などの技術を習得し、団体活動を通して規律や礼儀を守る習慣を身につけるとともに、地域社会に奉仕する心を養い、健全な心身を持つ少年少女を育成することを目的として防火防災活動を行っています。
三郷市少年消防クラブと麹町消防少年団が
合同で軽可搬ポンプ操法を披露
麹町消防少年団の活動の様子
活動事例発表後、会場内意見交換の時間を設け、多くの方々からご意見を賜りました。
最後に、主催者から「大会申し合わせ」の提案があり、参加者全員の賛同を得て決定しました。
意見を述べる静岡県女性防火クラブ
連絡協議会 鈴木会長
「大会申し合わせ」
大会申し合わせ
私たちは、東日本大震災その他の災害・事故を教訓として、これからどのような実態があっても被害を最小限にとどめ、生命は必ず守ることとするため、ひとりひとりが自らを守ると同時に、みんながそれぞれの力を発揮して協力することとします。
そのため、日頃からそれぞれの地域でいろいろな災害等を想定し、その時の対応をみんなで相談し、避難や緊急の救命措置など必要な体験学習をします。
「消防団を中核とした地域防災力充実強化大会」に当たり、このことを申し合わせます。
平成26年8月29日