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2018年1月

5.地震発生時の出火防止

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総務省消防庁 防災課

地震発生時の火災による被害が、地震そのものによる被害よりも何倍も大きくなる場合があります。 阪神・淡路大震災(平成7年)や東日本大震災(平成23年)での出火原因としては、電気ストーブや配線などの電気関係、また石油ストーブなどが挙げられています。

■初期消火
 突然、大きな揺れに襲われたときは、まず自分の身の安全を守ることが大切です。慌てて行動すると、 転倒した家具、飛び散ったガラスや陶器の破片で怪我をする恐れがあります。丈夫な机の下に身を隠したり、 家具から離れるなどして自分の身の安全を確保し、揺れが収まったら火の始末をしましょう。揺れている時に無理をして火を消しに行くと、調理器具が落ちてきてやけどをする危険があります。
 万が一、周りのものに火が付いてしまっても、初期のうちは消火器などで十分に消すことができます。慌てず速やかに消火するとともに、大声で隣近所に助けを求めることも大切です。

■電気火災を防ぐ
 地震時には、使用中の電気器具等の破損・転倒等による出火が多く、転倒時に自動的に電源が遮断される機能が備わっていない製品や、 備わっている製品であっても周囲の散乱物等によって機能が働かず、接触した可燃物に着火するというケースが多く発生しています。揺れが収まったらすぐに出火の危険が無いか確認をしましょう。
また、地震により停電することがありますが、復旧したときに電気器具が作動して周囲の可燃物に着火したり、 電気器具の断線等により火災を引き起こす可能性があることから、避難などで家を空けるときは、電気のブレーカーを落とし、電気器具はコンセントから抜いておきましょう。また、感震ブレーカーや感震コンセントの設置なども有効です。
 なお、ブレーカーを戻す際は、転倒したままの電気器具がないか、電気コードは正常な状態かなど安全を確認してからにしましょう。

■石油ストーブの対処
 最近の石油ストーブは強い振動を受けると自動的に消火する装置が付いていますが、過信は禁物です。 何らかの原因で装置が作動せず、落下物等に着火するというケースが多く発生しています。普段から石油ストーブの周りに燃えやすい物や落下しやすい物を置かないことを心掛けましょう。

(総務省消防庁「消防の動き 2017年12月号より」)

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