我が国では、毎年、台風や梅雨前線等の影響による多量の降雨があり、全国各地で洪水や土砂災害等の風水害が発生しています。
昨年は、8月6日から8月12日にかけて、日本海付近に停滞した前線や前線上の低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだため、北日本から西日本の広い範囲で大雨となりました。
特に、熊本県では24時間降水量が多い所で400ミリを超え、11日未明から昼前にかけて熊本県の5市2町に大雨特別警報を発表しました。
このほか、平年の8月の月降水量の3倍以上となった地域もあり、土砂災害や低地の浸水などが発生し、道路やガス、水道等のライフライン、農業や観光業等地域の産業に大きな被害をもたらしました。
洪水
流域に降った多量の雨水が河川に流れ込み、特に堤防が決壊すると、大規模な洪水被害が発生します。
また、上流で増水した水が下流に到達するまでに時間差があるため、雨が降り止んだとしても洪水は発生します。
土砂災害
土砂災害とは、大雨や地震などが引き金となり、山や崖が崩れたり、土砂が雨などの大量の水と混ざり合って一気に流れたりする自然災害です。道路の陥落や道路への土砂の崩落、橋梁の崩落などにより多数の孤立地域が発生するおそれがあるほか、停電、断水等のライフラインへの被害や鉄道の運休等の交通障害が発生するなど、住民生活に大きな支障が生じます。
新しい防災気象情報の情報体系とその名称 出典:気象庁ホームページ

局地的な大雨による災害
近年、局地化、集中化、激甚化した降雨により多大な被害が生じています。また、都市化に伴い、中小河川の急な増水や氾濫による床上・床下浸水等の被害、地下空間への浸水害、アンダーパス(※)への浸水による車の立ち往生等の被害が生じる事例が多く見受けられます。
※アンダーパス:交差する鉄道や他の道路などの下を通過するために掘り下げられている道路などの部分。周囲の地面よりも低くなっているため、大雨の際に雨水が集中しやすい構造となっています。早めの避難が命を救う
風水害では、逃げ遅れにより甚大な被害が発生します。
「近所の人が誰も避難していない」からではなく、自ら積極的に避難することが重要です。各自治体が公開しているハザードマップ等を普段から確認し、自らが、いつ、どこに避難するか、事前にルールを決めておきましょう。
新たな防災気象情報の運用
気象庁と国土交通省では、新たな防災気象情報の運用を令和8年5月29日から開始します。
新情報では、情報名称に警戒レベルの数字をつけて発表することで、市町村等が発令する避難情報や住民がとるべき避難行動との対応が分かりやすくなることが期待されます。
例えば、これまでの大雨警報は、「レベル3大雨警報」という名称に変更になり、レベルの数字と一緒に情報が伝えられます。レベル4やレベル3の情報が発表された場合には、キキクルや河川の水位情報等の情報を確認して早めの避難を心がけてください。
気象庁ホームページ
新たな防災気象情報について(令和8年~)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/keiho-update2026/index.html
(総務省消防庁「消防の動き」 2026年5月号より)




