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2006年3月

6.平成17年度全国婦人防火連合会総会

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 平成17年度全国婦人防火連合会総会が2月22日(水)午前9 時00分より、日本消防会館5階大会議室において、開催さ れました。
 全国婦人防火連合会は、全国の婦人防火クラブの組織の 拡充・強化、同クラブ相互の連携・協調を強めること及び 全国的な防火活動を展開することにより、より安全な地域 社会の実現に資することを目的としています。
 最初に、婦人(女性)防火クラブ員の住警器普及活動に お役立ていただこうと、当協会で製作いたしました住宅用 火災警報器普及啓発用ビデオが上映され、出席の皆様にも 大変ご好評をいただきました。
 徳田正明日本防火協会会長が、「頼りがいのある婦人防火クラブとして、住民が信頼する防火クラ ブであるようお願い申し上げます」とあいさつされ、続いて、平成17年度(財)日本防火協会会長 表彰が行われ、茨城県婦人防火クラブ連絡協議会会長 久保田テル氏、沖縄県女性防火クラブ連絡協 議会会長 比嘉トモエ氏、大分県婦人防火クラブ連合会会長 佐久間伸子氏、愛知県婦人消防クラブ 連絡協議会会長 永坂幸子氏、高知県婦人防火クラブ連絡協議会会長 松山政子氏の5名が受賞され ました。
 表彰後、板倉敏和消防庁長官の来賓あいさつが行われました。次第につきましては、下記にて掲載 いたします。
 続いて、消防庁国民保護・防災部防災課長 金谷裕弘氏による「地域防災力の向上について」の講 演が行われ、最近の日本における災害の状況、それを踏まえ日本が今どのような状況に置かれている か、それに対する消防庁の取組等についての内容に出席者の都道府県婦人防火クラブ連絡協議会会長 等は熱心に耳をかたむけていました。
 また、平成17年度地域幹部研修会開催報告が行われ、北海道・東北ブロックは宮城県婦人防火ク ラブ連絡協議会 吉田会長、関東ブロックは茨城県婦人防火クラブ連絡協議会 久保田会長、北陸・中 部ブロックは静岡県女性防火クラブ連絡協議会 鈴木会長、近畿ブロックは和歌山県婦人防火クラブ 連絡協議会 前原会長、中国・四国ブロックは愛媛県婦人防火クラブ連絡協議会 毛利会長、九州・沖 縄ブロックは熊本県婦人防火クラブ連合会 冨田副会長により、現地の活動状況をふまえての報告が 行われました。
 最後に、平成17年度事業経過報告、平成18年度事業計画が示され、承認され、閉会となりまし た。
~ 平成17年度(財)日本防火協会会長表彰を受賞した方々(平成18年2月22日) ~

  • 茨城県婦人防火クラブ連絡協議会
    会長 久保田テル氏
  • 沖縄県女性防火クラブ連絡協議会
    会長 比嘉トモエ氏
  • 大分県婦人防火クラブ連合会
    会長 佐久間伸子氏
  • 愛知県婦人消防クラブ連絡協議会
    会長 永坂幸子氏
  • 高知県婦人防火クラブ連絡協議会
    会長 松山政子氏

消防庁国民保護・防災部
金谷裕弘防災課長

(財)日本防火協会会長表彰
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総務省消防庁長官 板倉 敏和


総務省消防庁長官 板倉 敏和
 おはようございます。只今、表彰を受けられました皆さ ん、本当におめでとうございます。長年の防火に対する皆 さんの努力が、表彰というかたちで顕彰されたのだと思い ます。
 昨日も申し上げましたが、私も毎日大きな災害がなけれ ば良いと思いながら暮らしております。
 しかしながら、地震災害は日本という地理的な条件から 必ず起きるといえます。これは地球の大きな動きの中で、 一定期間毎に必ず起こるわけでありまして、災害も大規模 になってきております。
 そういう意味では、いつ起こるか分からないそういう地 震に、どうやって備えていくかということは、大変大事なことであります。その備え如何で、被害が 相当軽減できるということも、我々が歴史的に学んできたことだと思います。
 そういう意味では、全国で如何に多くの方々がそういう意識を持って活動していただけるかという ことが、大変重要であります。常備消防や消防団、そしていろんな形の防災団体がございますけれど も、なかでもこの婦人防火クラブというのは、ひとつの大きな組織として私達も大変期待をしており ますし、住民の皆さんも大変期待されている様に思います。
 昨年から今年に掛けまして、朝ニュースを聞きますと火災のニュースで、「何人亡くなった」とい うようなことばかり聞きまして、本当に今年は火災による被害者が多いという印象を持っておりまし た。調べてみましたら、やはり例年より1.5倍ぐらい亡くなっている方がいるということでありま して、消防庁からも火災予防に注意してもらいたいというような通知を出させて頂いたところでもあ りますが、なかなか減らすのは難しいところです。
 やはり、ひとり一人が火を出さないように注意をするということが、一番の基本だと思います。そ ういう意味で日本の人口が1億2千万人、世帯数にすれば4~5千万、もっとかもしれませんが、結 局1軒1軒の火災に対する予防の気持ちが、全体として大きな火災防止につながってくると思いま す。
 しかしながら、1軒1軒にそれを浸透させていくことは難しい事でありまして、そのために大きな 組織を要しておられる婦人防火クラブの皆様が、日頃活動していただいている、そういう活動が大変 貴重な活動だと私は思っております。
 現在、年間に千人ばかりの住宅火災に よる死者がいらっしゃいます。自殺者を除き、住宅火災によ る死者数は、年間千人、その内65歳以上のお年寄りが半分以上ということではありますが、乳幼児 の死者も発生しています。
 ニュースを聞いておりまし ても、子供さんが犠牲になっているケースもあろうかと思います。子供 の方が熟睡するのですね。したがいまして結果でみると、大人が助かって子供が亡くなるというケー スもあり、私も子供の親としまして同じ家で生活をしていて、子供だけが焼死して自分だけが助かる という事になると、一生そういう傷を背負いながら生きていかなければならないという事になり、大 変つらい事だと思います。
 そういうこともございま して、住宅用火災警報器を何とか全家庭につけていただきたいと、消防法 の改正をさせていただいたわけであります。今年の6月から新築住宅には設置が義務づけられ、新築 の場合、建築行政機関と施工業者により付けてくれると思われます。
 その場合、我々の方でしっかりPRをしなければならないと思いま すが、問題なのは、既存住宅で あります。既存住宅の場合、それぞれで購入して設置していただくしかないわけで、設置義務づけの 適用日となるのは、それぞれの市町村の条例で決めることになっており、5年後ぐらいの所が多いの ではないかと思います。義務であるか無いかにかかわらず、1日も早く設置した方が助かる確率が、 あがるということでございますので、私達はこれを1日も早く設置いただくように、大きな運動とし て展開をしていきたいと思っております。
 皆様にも是非、その必要性を地域で訴え ていただきたいと心からお願いを申し上げたいと思いま す。
 アメ リカでは、この住宅用火災警報器を導入した結果、火災による死者が約半分になったというよ うなことも報告されております。効果があると思いますので、是非よろしくお願いしたいと思いま す。
 現在 、婦人防火クラブは1万3千団体で200万人という大きなメンバーを要する組織に成長して おります。ただ、私が思うにこういう活動は、皆さん方のように、自分が中心になって、みんなを引 っ張っていこうという人が、それぞれの地域にどれほどいらっしゃるかということで、その活動自体 も組織の大きさも決まってくると思います。
 全くのボランティアの仕事で、大変恐縮で はございますけれども、是非皆様のように、先頭に立っ て活動していただける方を一人でも多く養成し仲間を増やしていただいて、更に組織を活性化してい ただくということが、全国で災害に遭わない人を増やすという意味で、非常に重要な活動と思ってお りますので、今後とも、是非よろしくお願いしたいと思います。

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