富山県婦人防火クラブ連絡協議会
会長 松岡 昌子
会長 松岡 昌子
私の父、亡きあと神奈川の平塚、某寺に住むことが多くなり富山と平塚往
復の日々が今も続いています。
さて、3~4年前の3月、平塚でのできごと。春の陽光も沈み冷気が身を
つつむ夕刻、自坊裏の竹林から出火。主人はバケツで火の元へ。“焼石に
水”全く寄せつけず、手のつけようもありません。馳せつけた人、人。消火
器を持って来た人たちも手の施しようがありませんでした。そこへ消防車
(含救急車)数台が到着、一斉放水。なんと、またたく間に鎮火。驚くべき
威力を感じました。
鎮火後、気付いたこと。
- 1. 早期発見、初期消火の遅れが悔やまれます。
- 2. 出火当初は無風状態、でも火勢は風をよぶもの…にもかかわらず近隣の家々に全然延焼せず、自坊 も無傷、不幸中の幸いでした。
- 3. 怪我人は皆無。家屋出火と屋外出火は異質かも。
- 4. 家人は消火にとらわれており、発見者の誰かが119番通報してくれたのでしょう。感謝していま す。
- 5. 竹藪が焼けると、バーン、バーンと音がするもの。前庭へでて、まわりの家々の様子を見渡したの ですが、まさか裏庭だったとは……。
墓参りの人が置き忘れたライター類は子供たちにとって枯葉を燃して暖をとるのに、そして竹藪の
中は遊び場に好適だったのではと思われます。
なお当日は父の命日。目に見えない加護が働いたものと信じています。また県婦防では“火元は大
丈夫ですか”を合言葉にしていますが、家族に火元のスイッチの切り忘れがないか、たばこの火の始
末は大丈夫か……等口うるさい程声をかけ火災防止に意を配っております。
(消防庁機関紙「消防防災/2006-16・春季号」より転載)