福岡県では、「平成19年度自主防災組織リーダー研修会」を、篠栗町の「福岡県立社会教育総合センター」で、平成19年11月8日(木)から9日(金)の2日間(1泊2日)開催しました。
この研修会は、地域における自主防災組織の活性化や組織づくりを積極的に推進する人材の育成を目的に、財団法人日本防火協会と福岡県の共催で開催したもので、県内各地から109名が参加しました。
はじめに、福岡県消防防災安全課の平島研二課長が主催者挨拶を行い、2日間の研修が始まりました。
1日目の午前中は、九州産業大学の日高圭一郎准教授から「コミュニティとまちづくり」と題し、地域で行う防災活動とコミュニティの重要性について講演していただきました。
午後の「自主防災組織の活動事例紹介」では、2名の講師に発表していただきました。自主防災組織設立後間もない筑紫野市山家地区自治会防災会の木附昭洋会長からは、設立までの経緯と現在の活動状況を中心に、また、防災士であり、久留米市田主丸自治会の役員である末岡信さんからは、地域住民一人ひとりの防災意識や自主防災組織と防災士など関係機関同士の連携の重要性について講演していただきました。両講師の講演には、参加者に共通した課題も多く、終了後は多くの質問が寄せられました。
1日目最後の「普通救命講習」は、粕屋南部消防本部中部消防署の協力のもと、心肺蘇生法やAEDの使用法について指導していただきました。
2日目は、まず、福岡管区気象台予報課の北崎康文水害対策気象官に「気象情報とその活用について」と題した講演をいただきました。防災気象情報の発表基準、発表内容とその活用方法等について、具体的な事例をもとにわかりやすく解説していただきました。
最後の研修として、山口大学の瀧本浩一准教授にご指導いただき、「図上訓練」を行いました。模擬的に福岡市の天神地区の地図を使っての図上訓練となりましたが、参加者は非常に熱心に課題について議論を行い、活発な意見交換が行われ活気のある研修となりました。
閉講式では、財団法人日本防火協会の水村昇課長補佐より、修了証と記念品が手渡され、2日間の研修を終えました。
1泊2日の研修で、県内各地から集まった参加者の方々は、研修時間のみならず、夕食後の「参加者交流会」や「朝の集い」などを通じて活発に交流を図られておられました。この研修会で学んだことを、今後の地域での自主防災活動に活かしていただくことにより、本県の地域防災力の向上が図られることを期待しております。
最後に、参加者のアンケート結果をみると、この研修会が非常に好評であり、継続を希望する意見が多いことから、県といたしましては、来年度以降も地域の防災リーダー等を対象とした研修に取り組んで参りたいと考えております。