HOME  > 防火ネットニュース1月号  > 5.住宅用火災警報器設置促進に向けて(青森、霧島、中間)

2008年1月

5.住宅用火災警報器設置促進に向けて(青森、霧島、中間)

目次 次頁次頁

青森地域広域消防事務組合幼少年婦人防火委員会

 平成19年11月14日(水)10時から12時まで県民福祉プラザ4階県民ホールにおきまして、青森県防火の集い青森大会が開催されました。
 会場には、県内各地から幼少年消防クラブ員及び指導者、婦人防火クラブ員、消防関係者などが参加し、小規模ながら有意義な集いとなりました。
 開催内容としましては、青森県、青森市からのご来賓の方々のご祝辞、主催者を代表して開催地である青森地域広域消防事務組合幼少年婦人防火委員会会長からの挨拶に続いて、「すべての住まいに住宅用火災警報器を!」と題して、財団法人日本防火協会事務局長であります梅次盛雄氏より貴重なご講演をいただき、聴講した皆様から絶賛の声をいただきました。この後、青森地域広域婦人防火クラブ連絡協議会会長の「住宅防火推進宣言」があり、幼年消防クラブ員による「和太鼓演奏や遊戯」、「防火の誓い」が行われ、会場の参加者全員が決意も新たに防火に関するより一層の推進と災害のない安全・安心なまちづくりを目指し、地域の安全確保と防火の輪を広げることができました。
 また、受付前ロビーにおきましては、住宅用火災警報器パネル等を展示し、多くの方々に普及啓発を図ることができるなど大きな成果が得られました。


このページの上に戻る

鹿児島県 霧島市消防局

 霧島市は、鹿児島県のほぼ中央に位置し、北は霊峰高千穂の峰がそびえる国立公園霧島連山に抱かれ、南には波静かな錦江湾に雄大な姿を映す火の島、桜島を望み、総面積603.68k㎡、人口12万8千人の「世界にひらく・人と自然・歴史・文化がふれあう都市」として位置づけられています。
 市内には、南の空の玄関口として鹿児島空港をはじめ、県花・市花である「ミヤマキリシマ」の生育地の霧島山、春の訪れを告げる鹿児島神宮初午祭、さらには日本最古の縄文式竪穴式住居の上野原遺跡、坂本龍馬とお龍が日本で最初に新婚旅行で訪れた所でもあり、観光地として数多くの方が訪れます。
 今話題になっております「篤姫」は、今年からNHK大河ドラマで放送されます。島津家の分家に生まれ藩主島津斉彬の養女から、徳川家第13代将軍家定の正室になった「篤姫」の人間性と鹿児島ならではの、風土を堪能していただきたいと思います。
 消防局は、平成17年11月7日に1市6町(国分市・隼人町・福山町・溝辺町・横川町・牧園町・霧島町)による行政合併に伴い、国分地区消防組合(1市4町「旧溝辺町・旧横川町」を除く)から霧島市消防局に変わりました。
 消防局発足経過は、昭和32年6月1日に国分市消防本部(署)を設置、署員消防長以下16名(内消防長・助役兼)で始まり、昭和44年4月1日に隼人町が加入し、県下で最初の組合消防になりました。46年4月1日に霧島町が、47年10月1日に牧園町が、48年4月1日に福山町がそれぞれ加入し、昭和49年4月1日に国分地区消防組合が誕生しました。
 消防局の現庁舎(中央消防署含む)は、平成11年3月に完成し、延床面積4,132.63㎡、建築面積2,807.62㎡、敷地面積9,241.00㎡(避難地・駐車場を含む)で同時に消防緊急通信指令システム(自治省消防庁Ⅱ型)を導入し運用開始、訓練塔(主塔・副塔・補助塔)や、出動し易いように出入口を3方設けスムーズに住民サービスが出来るよう、工夫された庁舎となっております。
現在当本部は、1本部・2署・5分遣所の体制で176名の消防職員と1,136名の消防団員が一致団結し、市民の安心・安全を守るため全力を尽くしております。
 さて、先の消防法改正により、住宅用火災警報器の設置義務化になり、各県普及活動に奮闘されている事と、ご察し申し上げます。
 当本部も、市内消防署・分遣所に依頼したアンケート調査で、市内全体の設置状況は、かなり低いことが分かりました。
 消防職員として限られた人員で、益々増大する予防業務・災害出動などを考慮すると普及啓発は思うように出来ない状況で、色々な行事等や避難訓練等では極力説明するように心がけておりますが、市民が設置するまでは難しく、公務員として、営利的な目的で販売出来ないもどかしさを痛感しつつ、日々普及活動に微力ながら取り組んでおります。
 このような中で、今回婦人防火クラブ等に対し住宅用火災警報器普及啓発促進支援助成金が交付される事になり、市内各婦人防火協力会員を対象に、早速助成金のあり方と住警器の説明に回りました。
 当本部の霧島市婦人防火協力会は、昭和34年4月1日に発足し市内全域で約1,500名の会員で組織されております。主な活動として消防出初式参加・婦人防火合同チャリティーショー参加・市内全域火災予防広報・県が開催する防火教室参加・消防本部が実施する普通救命講習など多方面で活躍されております。
 これを機に、当本部予防課と霧島市婦人防火協力会会長(林 麗子氏)を中心とした会員で、普及啓発に全力で取り組む事を決意し、まず警報器の業者選定から取り掛かりました。当初8社の業者に集まってもらい、説明を受け2社を決定(地元業者)し、現在試験的に国分の4自治公民館に対し約300枚の注文表を配布し、各自治公民会長を通じて各班長へ回している状況で、若干ではありますが注文依頼が来ております。
 また、昨年の11月24日・25日の2日間、市の中心地である霧島市役所駐車場にて、市の行事「霧島ふるさと誕生祭2007」が開催されました。婦人防火協力会と協力業者(4社)と予防課職員が合同で参加し、普及啓発活動を行いました。その活動の中で市民に対し普及活動の難しさを痛感しましたので、参考までに報告させていただきます。
※「普及活動を振り返り」
①以前に比べ関心度は、若干ではあるが高まってはいるが設置には至っていな い。
②市民に説明すると、質問などされる年齢層は50~60歳代が多かった。
③消防弱者(身体不自由者等)に対して、特に普及したいが意外に無関心者が 多かった。
④市民の中には、当予防課職員や婦人防火協力会員の顔見知りの方が多く、顔 見知りだけで「安心され」相談及び購入される方があった。
(例1:自治公民会単位で消火器等の購入が決定した)
(例2:法的に設置義務(消防用設備等)のないアパートのオーナーが住警器をまとめ買いされた)
⑤市民の中には、消防職員が制服で普及啓発していても「本当に消防署の方で すか」と尋ねられネームを確認され、疑いの目で見られたり、また「この前、消防署の制服と似たような洋服を着た人が来て、高い値段で消火器を購入させられた」など、思いもしない市民の言動に驚きました。
 上記①~⑤を踏まえて、最近は悪質な訪問販売で市民の大半が、相手に対し疑いの目で見ている以上、顔見知りであれば安心され相談・購入をされる実態を踏まえ、今後は地域密着型の婦人防火協力会の活動が重要視されると思います。
 市民から信用され、また住警器が安価で設置できれば、目に見える数値での確認は難しいですが、地道な活動を続けることで設置率向上に繋がると思います。
 単なる普及啓発は簡単なことですが、実際設置されて始めて火災から尊い命を守る事が出来ます。説明すれば「設置しなければなりませんね」普通はここで終わってしまい、一つの壁に当たります。
設置させるには、説明直後に各自治公民会長や地域のリーダー的存在の方に、注文表を回覧していただくよう促し、「火災は今日発生するかも分かりませんよ」など市民に対し重要性を訴える事だと思います。
 昨年の11月に消防本部に消防団後援会の皆さんが研修で来庁され、その中で住警器を説明しました。来庁された後援会の中で自治公民会長さんがおられ、数日後、早速「地元の自治公民会の方にも説明して下さい」との連絡があり、出向しますと私が前回配布した資料をコピーされており、私の説明が終わった直後に業者の方と入れ替わり、すぐ注文をして頂きました。
 説明を受けた市民の中には、このように理解ある市民の方がおられる以上、我々消防職員も機会あるごとに説明し、1件でも設置が増えるよう努力していく必要を感じております。
 最後に、平成15年から住宅火災で毎年1千名以上の方が亡くなる現状は人事ではありません。当本部でも火災による死者が出ておりますが、住警器を設置していれば、といつも悔やまれます。
 地域の婦人防火協力会と消防職員がお互いの利点を活かし、地味な活動ではありますが、市内から焼死者数が軽減できれば、今から推進していく意味が見出され、また「尊い生命は一度限り」を常に自覚し、死者を防ぐ専門家として、今後も尽力して参りたいと思います。


このページの上に戻る

福岡県中間市婦人防火クラブ

 市民の防火防災意識高揚を図るため、毎年秋の火災予防運動期間中に消防署、地域防災協会、婦人防火クラブの合同による消防フェアを開催、市民と消防が触れ合う場として、水ヨーヨー釣り、キャンディのつかみ取り、梯子車の体験乗車、救命士によるAED講習、婦人防火クラブによる防火チラシの配布、又住宅用火災警報器の特設コーナーを設け、住宅用火災警報器設置の重要性や悪質訪問販売などのトラブル発生を住民に説明しています。
 中間市婦人防火クラブ(木下会長以下会員500名)は、家庭を守るのは主婦であり『わが家、地域から火を出さない、家族を守り、人の命を守る、助ける』をスローガンに、住宅用火災警報器の共同購入、普及啓発、早期設置の促進を図り、地域が一体となった安心・安全なまちづくり活動に取り組んでいます。


このページの上に戻る
目次