開会式の様子 伊勢崎市女性防火クラブは5支部15班で編成され、年間行事計画である今回の特別研修は、平成26年11月20日(木)、クラブ員全員を対象に伊勢崎市文化会館小ホールにて行われ、多数の参加をもって終了することが出来ました。
この特別研修には、講師として(公財)脳血管研究所 美原記念病院 脳卒中部門長 神澤 孝男先生をお招きし、「高齢者の治療で大切な事」と題し、講演をしていただきました。自身の身や家族にも起こりうる「日本の国民病」である脳卒中は最新医療機器での早期発見・診断が可能であり、患者へ負担を掛けることなく治療ができ、また未曾有の超高齢化社会を迎えた現在、高齢者への治療は「明るさ・爽やかさ・清潔さ・落ちつき」のある環境づくりと、様々な専門職(医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、薬剤師、介護支援専門員など)が「ひとつ」になって構成する「チームケア」を実践することが大切であることを聞き、研修に参加したクラブ員たちは安心した様子でした。
神澤 孝男先生による講演
会場風景
島原地域広域市町村圏組合管内防火委員会は、(一財)日本防火・防災協会と共催で、平成26年12月7日(日)に島原地区婦人(女性)防火クラブ員95名を対象に「平成26年度島原地区婦人(女性)防火クラブ員救命講習会」を開催しました。
クラブ員の方々は防火ハッピを着用して、開始時間よりも早くに来庁され、地区のみなさんと話をし、また、他地区のクラブ員の方々と交流を深めていました。
救急救命士から講義を受けるクラブ員
心肺蘇生法を実施
講習会では、最初に救急救命士より心肺蘇生法の大切さや、救急隊員が経験したこと等を話すと熱心に聞かれていました。その後、各班に分かれて実技を行い、和やかな雰囲気の中でも、実際に心肺蘇生法を実施するときには、真剣な眼差しが窺えました。
最後に、今回の講習会の目的である、「地域の安心、安全のための諸活動を行っている婦人クラブ員に心肺蘇生法を習得する。」ことは達成され、地区の親睦を深めることも出来たと実感しました。
南島原署会場の様子
修了証交付
奈良県広域消防組合西和消防署では、平成26年12月25日(木)に、年末火災予防運動の啓発行事の一環として王寺町・斑鳩町女性防火クラブ員と合同で、管内のJR王寺駅周辺とJR法隆寺駅周辺において「防火夜回り」を実施しました。
これは、慌しい年末を迎え火気への警戒心が薄れがちになる時季に、火災予防の重要性を地域住民に訴えることを目的に行ったものです。
クラブ員は、お揃いのハッピに防火たすきのいでたちで、それぞれ「まとい」「拍子木」「防火提灯」を持って駅周辺及び住宅密集地域の住民に「火の用心」を呼びかけました。
また、防火夜回りの後、JR王寺駅とJR法隆寺駅で勤め帰りの乗降客を対象に広報物品を配布し、年末の火災予防を呼びかけました。
「拍子木」「防火提灯」を持って"火の用心"
駅前で広報物品を配布
会長 竹内久子
小雨降る肌寒い一日となった去る1月22日、第29回婦人防火研修会が開催されました。
今年も千葉県消防学校講堂に県下各地から婦人防火クラブ員ほか、消防・防災関係者多数のご参集を頂きました。
はじめに、主催者を代表して石橋毅会長(千葉県少年婦人防火委員会・千葉県消防協会)と筆者から挨拶いたしました。
次に、来賓としてご出席いただいた酒井正人消防学校長の紹介に続き、(一財)日本防火・防災協会 秋本敏文会長からの祝電の披露がありました。
石橋千葉県少年婦人防火委員長の挨拶
竹内千葉県婦人防火クラブ
連絡協議会長の講話
午前中は、筆者から「住宅防火対策について」と題した講話をしました。
そのなかで、「平成26年版消防白書」(総務省消防庁)を紹介した内容は、
- ① 全国の火災総出火件数は48,095件であり、前年と比較すると3,906件も増加している。
- ② 火災による総死者数は1,625人(前年比96人減)で、そのうち住宅火災によるのは997人(同19人減)であり、住宅火災による死者数のうち65歳以上の高齢者が70.5パーセントをも占めている。焼死原因は「逃げ遅れ」が一番多い。
- ③ 出火原因をみると、1位放火、2位たばこ、以下、たき火、コンロと続く。放火による火災は17年連続して依然として1位である。
- ④ 住宅用火災警報器(以下「住警器」という。)の設置状況(平成26年6月1日現在)をみると、全国の設置率は79.6パーセントである一方、千葉市(88.5%)を除く本県の平均は74.5パーセントと全国平均にも達していないことから、住警器の設置について、なお一層のご協力をお願いしました。
また、配布した冊子「もしも住警器が鳴ったら」(日本防火・防災協会)を参考にしながら住警器のメンテナンスについてもお願い致しました。
続いて、松戸市二ツ木女性防火クラブの中野啓子会長から活動内容の発表がありました。その中で、総合防災訓練への参加、春季・秋季火災予防運動での街頭キャンペーン、家庭防火診断、消防出初式への参加、手作りポスターを作成しての啓蒙活動、一人暮らし高齢者住宅の訪問及び住警器設置促進など「自分たちの地域は自分たちで守る」をモットーに防火・防災活動の報告がありました。
研修会の様子
松戸市二ツ木女性防火クラブの活動内容発表
午後は、社会福祉法人東松島市社会福祉協議会常務理事兼事務局長 阿部英一氏から『3.11東日本大震災~あれから4年~「東松島市と社協の被災者支援活動」~大震災を風化させないために~』と題してリアルで生々しい動画や体験談など大変貴重なご講演を頂きました。
(1) 東松島市の被災状況について
平成23年3月11日(金)、この日は強風と小雪交じりの肌寒い日であった。市民は何ひとつ変わりない普段の生活をしていた。午後2時46分、突然、地鳴りとともに強烈な横揺れ。マグニチュード9.0 震度6強(宮城県北部の震度は7)の地震に見舞われた。
この地震に伴う大津波により市街地の65パーセントが浸水被害、全世帯の約97パーセントが被災し、市内の死者は1.109人に達したほか、行方不明者25人、9割近くのライフラインがストップ。市内の漁業・農業は壊滅的な被害を受けた。
(2) 捜索活動と避難生活
発災直後、市は災害対策本部を立ち上げ、100日間、関係機関の職員約100名が情報収集と情報共有により活動にあたった。なかでも、消防団員・自衛隊員による行方不明者の捜索と遺体搬送、身元判明するまでの仮埋葬に追われた。3月20日現在、収容した遺体は、600体を超え、安置場所が不足したことから,土葬せざるを得ない事態となった。遺体は瓦礫などにより身元確認ができないほど悲惨を極めた。学校体育館の避難所は市内外に106箇所を数え、2万人を超える避難者を収容するという事態となり、特に孤立状態の避難所の避難者は不自由で過酷な生活を余儀なくされたが、避難者同士がお互い協力し励まし合っていたのは印象的であった。その後、3,119戸の仮設住宅建設が急ピッチに進み、8月末には避難所は閉鎖された。
(3) 社協による生活支援活動
発災直後から現在まで、すべての市民が安心して暮らせる地域社会の実現を目指し、①福祉避難所、②緊急小口資金貸付け、③生活復興支援資金貸付け、④災害ボランティアセンター、⑤社協生活復興支援センター、⑥市被災者サポートセンター、⑦生活支援相談センターなどが開設され、①、②、④を除き、現在も継続している。
(4) 本格復興に向けた今後の生活支援
これまでの被災者支援から地域福祉への転換が俟たれる。あの大災害を契機に、支え合いのある社会、皆が助け合う社会建設に向け、日頃から「人と人との繋がりを大切に」をモットーに、平成26年から29年までの住宅再建計画に沿い4年間に災害公営住宅を市内全域16箇所に1,010戸の建設が予定されている。26年度中にその約4割の416戸が完成し既に入居が始まっている。
(5) 災害に強いまちづくりへの転換
来るべき次の災害に備えるためには、①防災・減災による災害に強いまちづくり計画、②防災知識の普及、③自主防災組織の更なる育成、④防災拠点の整備、⑤相互応援体制の整備、⑥ボランティアの受け入れ・派遣体制の整備、⑦生活物資等の確保などが必要である。
(6) 未来へのメッセージ
東日本大震災によって被災者支援の最前線を担ってきた社協活動の真実を記録誌「伝承~3年を振り返って~」として取りまとめた。未曾有の大災害を通して得られた貴重な体験を風化させず、近い将来再来する自然災害に対し生かして頂ければ幸いである。
今回の研修参加者は終始熱心に聴講頂き、平成26年度千葉県婦人防火研修会は滞りなく、盛会裏のうちに終了しました。
研修を終えた参加者からは、「大津波がまちを襲ってくる生々しい動画に改めて自然災害の脅威を感じた。」「被災地の復興に向け東松島市社協の被災者支援に心から賛辞を贈りたい。」「被災者に寄り添った速やかな支援活動は大変勉強になった。」「住警器メンテナンスの必要性を痛感した。」「他の地域での活動状況は参考になった。」などの感想が聴かれました。
おわりに、研修会開催にあたりご協力賜りました(一財)日本防火・防災協会、千葉県消防学校、(公財)千葉県消防協会およびご参加頂きました皆様に心から感謝申し上げます。