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2017年2月

1.全国婦人防火連合会総会・応急手当普及啓発推進会議を開催

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一般財団法人 日本防火・防災協会

 平成28年度全国婦人防火連合会総会が、平成29年1月26日(木)13時より東京平河町のルポール麹町にて、 道府県婦人防火クラブ連絡協議会会長、都県婦人防火クラブの代表が出席して開催しました。

1日目
『開会挨拶』


秋本会長 開会の挨拶

総会の様子

 日本防火・防災協会 秋本敏文会長より開会の挨拶をいたしました。
 「この冬は記録的な大雪で苦労されている地域が多くいらっしゃり、 そんな中、本日は全国からご出席いただきまして、ありがとうございます。 近年前例のない災害が各地域で多発しています。また、昨年末の新潟県糸魚川での火災には大変驚きました。今度もこのような事が全国で起こるかもしれません。 そのためには、地域で日ごろ活躍されている全国130万人以上いる女性防火クラブの皆様の力が必要になります。
 当協会としても女性防火クラブの認知度を上げる施策を練っておりますので、どうぞご協力の程よろしくお願いいたします。」

『表彰』
 平成28年度日本防火・防災協会会長表彰が行われ、9名の方が受賞されました。

受賞者
平成28年度(一財)日本防火・防災協会会長表彰

  • 青森県幼少年女性防火委員会女性防火部会 部会長  奥田 マサ子 氏
  • 群馬県女性防火クラブ連絡協議会 会長  小俣 浪子 氏
  • 新潟県女性防火クラブ連絡協議会 会長  鈴木 良子 氏
  • 岐阜県女性防火クラブ運営協議会 会長  中島 富子 氏
  • 京都府女性(婦人)防火クラブ連絡協議会 会長  植西 順子 氏
  • 佐賀県女性防火防災クラブ連絡協議会 会長  川内 嘉津子 氏
  • 熊本県女性防火防災クラブ連合会 会長  冨田 セツコ 氏
  • 鳥取県女性防火・防災連絡協議会 副会長  磯部 桂子 氏
  • 沖縄県女性防火クラブ連絡協議会 副会長  伊波 トヨ子 氏
日本防火・防災協会会長表彰

『来賓挨拶 総務省消防庁長官』

青木 消防庁長官
青木信之 消防庁長官より来賓挨拶をいただきました。
 「女性防火クラブの皆様に置かれましては、火災予防の普及啓発活動、応急救護、消火訓練など様々な活動をしていただき、皆様の地域の安心・安全の確保のためご尽力いただき、ありがとうございます。
 昨年は予想を超えた大きな災害がいくつもありました。消防庁と消防団が一丸となって取組んでおりますが、 それでも地域の皆様のご協力が不可欠になっています。
 近年地域の絆が、特に大都市部で希薄になってきていると感じ、 高齢化社会の中で大きな災害が起きたらどうなってしまうのだろうかと懸念しております。 そんな中、地域で活動している女性防火クラブの力が必要になります。今後とも皆様方にご尽力いただけますことをお願い申し上げます。」


大森会長による挨拶
『総会』
 総会では秋本会長の議事進行により審議に入り、「平成28年度事業経過報告」、「平成29年度事業計画(案)」、「役員改選」についての説明が行われました。
『叙勲等表彰受賞者 代表者による挨拶』
 続いて、春の叙勲(旭日双光章)の栄を受けられた愛媛県婦人防火クラブ連絡協議会 大森幸子会長から挨拶をいただきました。


大江 危機管理監による講演
-講演-
『地域防災の重要性と女性の参画 ~災害は忘れた頃にやってくる~』

 大江桂子 大阪府危機管理監より、過去の災害を踏まえ、大阪府の災害に対する備えや対策。阪神・淡路大震災とその後の地震災害対応などを紹介。
 また、女性初の危機管理監としての苦労や、昨年発生した熊本地震被災地への人的支援の際に感じた女性ならではの気配りなど、 多様なニーズに配慮した災害支援の必要性等について講演を行っていただきました。


中野 地域防災室室長
『総務省消防庁 国民保護・防災部 地域防災室 室長による講演「地域防災力の充実強化の取組」』
 中野祐介 室長より、最近の自然災害の被害状況や、活動内容。地域住民が一体となって活動している地域を挙げ、 女性防火クラブ等の自主防災組織の重要性や、学校教育の大切さについて。
 また、消防団や自主防災組織に関する諸制度の解説や、教育訓練の制度。「防災まちづくり大賞」等について講演を行っていただきました。


恵﨑 対策官
『総務省消防庁 予防課 国際規格対策官による講演「住民防火対策にかかる最近の取り組み」』
 恵﨑孝之 対策官より、過去の住宅火災の発生事例や、現在までの状況。 また、住宅火災における年齢階層別死者数では、高齢者が圧倒的に多いことから、 ストーブやコンロの防火対策、防炎製品やエアゾール式簡易消火器具の普及促進対策。 全国の住宅用火災警報器(住警器)設置率の状況や住警器の電池切れ確認方法等について。 また大規模地震時において、電気を起因とする火災への対処法として、感震ブレーカーの重要性について講演を行っていただきました。

-意見交流会-
 最後に行われた意見交換会では、冨樫博之 総務大臣政務官をお招きし、 今回お集まりいただいた女性防火クラブの方々のほか、消防庁、各関係団体の方々にお集まりいただき、意見交換会を行いました。


意見交換会の様子

冨樫 総務大臣政務官

2日目
『(一財)救急振興財団 副理事長による挨拶、救急講習会実施状況について』


野上 副理事長
 第17回応急手当普及啓発推進会議として行われ、 (一財)救急振興財団 野上豊 副理事長よりご挨拶をいただきました。
「救急振興財団が委託させていただいている応急手当講習の受講者が約2,000名近くに達しております。皆様の地域における応急手当の普及啓発にご理解、 ご協力いただきまして、ありがとうございます。近年、火災などの消防活動は減少傾向にありますが、救急の出動件数は増加しております。 そんな中で消防機関が到着する前にまず応急手当をしていただく。 これこそが人命を救う、まず一歩だと考えております。 救急振興財団としても、定期的にテキスト等の改訂を進めておりますので、今後とも私ども事業にご尽力賜りますようお願い申し上げます。」

 続いて、平成28年度救急講習実施状況等について、
 ・奈良県女性防火・防災クラブ連絡協議会 会長 荻野 末子 氏
 ・福岡県女性防火クラブ連絡協議会 事務局 野上 忠史 氏
以上の方々に発表をしていただきました。


荻野 会長

野上 氏

講演
『川崎市消防局による「救急現場から見た応急手当講習会受講の必要性」』


前島 主任
川崎市消防局警防部救急課 前島貴之 主任より、救急現場の現状や苦労、救急隊到着前の応急手当の重要性などについて、講演していただきました。
 救急隊が現場に出動する際に携行する資器材の説明をし、現場に急行する救急隊の活動や、緊急性のない119番通報が多発する現状。
 そんな中、応急手当講習を受けた方の処置によって助かった命があることを紹介。 胸骨圧迫やAEDを使用する事によって助かる命があることなどを、現場で培った事例を交えて説明していただきました。


小久江 課長補佐
『応急手当の普及啓発とJRC蘇生ガイドライン2015』
 消防庁救急企画室 小久江賢一 課長補佐より、救急搬送と応急手当の状況や、蘇生法の変更点等について講演を行っていただきました。
 救急出動件数が年々増加しているなか、救急車の現場到着時間や病院収容までの時間が最長になっている問題について。 その中で一般市民が除細動を行った場合の生存率や社会復帰率の調査結果について。年々改定される蘇生ガイドラインの変更点や、 救急通報時のポイント等を、動画を交えて説明をしていただきました。

『閉会』
 
最後に、(一財)日本防火・防災協会 佐野忠史 理事長による閉会の挨拶では、日頃地域で活躍されている、 全国の女性防火クラブ員の皆様へ感謝等を述べて2日間の会議を終了いたしました。

佐野理事長による閉会の挨拶
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