総務省消防庁 予防課
12月に入り、本格的に寒くなる季節を迎え、ストーブを使うご家庭も多くなってくると思います。
ストーブを使用する時期は、限定されていますが、ストーブが原因となる建物火災は、平成29年中に1,330件発生しており、出火原因の中でも高い順位(4位)となっています。
また、平成29年中のストーブが原因の死者数の内訳は全国で下表のグラフとなっており、たばこを抜きストーブが1位となっています。
次にストーブの種別に着目してみますと、電気ストーブが石油ストーブを上回っています。このようなことからも、電気ストーブを使用する場合にも十分に注意が必要です。
これらの火災を予防するためには、次の注意事項を遵守し、安全にストーブを使用しましょう。
●住宅火災の発火源別死者数(放火自殺者等を除く)
●ストーブ火災による死者数の内訳
1 使用をするときの注意事項
- (1)ストーブの近くにふとん・座ぶとん・寝具、衣類など燃えやすいものを置かないようにしましょう。
- (2)就寝時にストーブを使用するのは避けましょう。
- (3)ストーブの周囲や上方に洗濯物を干さないようにしましょう。
- (4)カーテン等がストーブに接触しないように、離して使用しましょう。
- (5)ストーブの近くでヘアスプレー等の使用、放置はやめましょう。
2 使用方法
- (1)取扱説明書をよく読んで、正しい方法で使用しましょう。
- (2)石油ストーブに灯油を給油するときは、必ず火を消してから行いましょう。
- (3)カートリッジタンク式のものは、給油後、タンクのふたを確実に締めましょう。
- (4)電気ストーブやファンヒーターを使わないときは電源プラグを抜きましょう。
3 点火及び消火時の確認
- (1)点火後は、正常に燃焼していることを確認しましょう。
- (2)外出等の際には、必ず完全に消火していることを確認しましょう。
- (3)電気コードやガスホースなどに傷みが無いか確認しましょう。
- (4)ストーブを使用して、異常を感じた場合は、すぐに使用を中止し、製造元や販売元に相談しましょう。
4 点検・整備
- (1)暖房シーズン前には、取扱説明書に従って点検を行い、必要に応じて、修理、又は取り替えを販売店等に依頼しましょう。
- (2)暖房シーズン後には、説明書をよく読み、ストーブの清掃・整備を行いましょう。
5 灯油などの燃料の保管
- (1)灯油用の容器は金属製のもの、又はポリエチレン製で「型式試験確認済証」又は「推奨マーク」が貼付されているものを使用し、必ず栓をしっかり締めて密閉しましょう。
- (2)灯油などの燃料は火気を使う場所から遠ざけ、直射日光を避けた冷暗所に保管しましょう。
- (3)地震時に容器が転倒したり、落下物によって容器が破損するような場所での保管はやめましょう。
(総務省消防庁「消防の動き 2018年12月号より」)