1. はじめに
「救急の日」及び「救急医療週間」は、昭和57年に救急医療及び救急業務に対する国民の正しい理解と認識を深め、かつ、救急医療関係者の意識の高揚を図ることを目的に実施され、以来、毎年9月9日を「救急の日」とし、この日を含む1週間(日曜日から土曜日まで)を「救急医療週間」としています。この期間に、全国各地において消防庁、厚生労働省、都道府県、市町村、全国消防長会、社団法人日本医師会、日本救急医学会、その他関係機関の協力により各種の行事を開催しています。
東京消防庁救急隊による活動実演
(平成23年度)2. 「救急の日」及び「救急医療週間」実施の重点事項
具体的な行事の内容については、各都道府県において関係各機関と協議のうえ定めることとしていますが、その実施にあたっては、次の事項に重点を置くものとしています。
(1)応急手当の普及啓発
(2)救急医療システム及び救急搬送システムの紹介と適正な利用方法の普及啓発
(3)救急医療関係者、救急隊員等の表彰及び研修
3. 期間中に行う主な行事
(1)救急功労者表彰
毎年9月9日の「救急の日」にあわせて、救急業務の推進に貢献のあった個人又は団体に対し、総務大臣及び消防庁長官が表彰を行います。
ゲストの加藤紀子さんにも
心配蘇生法を体験(平成23年度)(2)「救急の日2012」
消防庁、厚生労働省、日本救急医学会及び日本救急医療財団の共催により9月9日(日)、10日(月)の2日間、有楽町駅前広場において「救急の日2012」のイベントを開催します。今年は消防庁のマスコットキャラクターである消太に加え、札幌市消防局、東京消防庁、大阪市消防局、堺市消防局、神戸市消防局のマスコットキャラクターも登場します。
今回も救急車の適正な利用方法について普及啓発活動を行うとともに、東京消防庁による救急救命士の特定行為を含んだ救急救命処置訓練の実演、AED(自動体外式除細動器)の使用を含む心肺蘇生法を中心とした応急手当の実演や実技指導、パネルを利用した救急医療システムや救急搬送システムの紹介などを行います。
4. おわりに
今年度も全国各地で種々の行事が行われますが、この機会を通じて応急手当の重要性が国民の皆様に再認識され、救急業務に対する理解が深められることを期待するとともに、各種広報媒体を有効に活用し、救急車の利用状況をはじめ、救急業務の実態を正確に情報提供することにより、国民の皆様の「救急車の適正な利用」に対するご理解とご協力が得られることを期待しています。
(総務省消防庁「消防の動き 2012年8月号より)