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2005年8月

7.道府県婦⼈防⽕クラブ連絡協議会 会⻑だより

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⼭梨県⼥性防⽕クラブ連絡協議会
会⻑ 中澤 智恵乃

 私の住む塚原町は、甲府市の北部で、武⽥の森の近くで南に富⼠⼭を眺められる町です。
私の所属する塚原⼥性防⽕クラブは、昭和60年に140⼾全⼾の⼥性全員を会員として結成されました。私は平成10年に塚原⼥性防⽕クラブ隊⻑となり、11年間甲府市⼥性防⽕クラブ連絡協議会会⻑、⼭梨県連絡協議会会⻑を受けました。私が会⻑を受けました時には、休会するクラブが多く、私に課せられた役目はひとつでも多くの⼥性防⽕クラブを復活もしくは新たに発⾜させることでした。その後、周りの⽅々の協⼒を受け、3隊を新たに発⾜させることができました。
 また、平成12年に島根県の益⽥市で⼩学6年⽣5⼈で川に遊びに⾏き、そのうちの1⼈が流され、それを⾒た他の4⼈のうち1⼈が約500メートル離れた家に駆け込み119番に知らせ、残り3⼈で流された友達を岸に引き上げ、⼈⼯呼吸法の処置をして救急隊員が到着したときには無事意識が戻っていたということがありました。その事件のあった益⽥市では夏休み前の17⽇に⼈⼯呼吸法の実践講習を実施したばかりであったという新聞記事を読み、地元相川⼩学校においても平成13年より6年⽣を対象として⼈⼯呼吸法の実践講習を⾏ってきました。現在の⼦供たちに命の尊さを実感してもらえたらと思っています。毎年講習を受けた⼦供たち全員から⾃分たちが感じたことをお礼の⼿紙としていただいています。
 先⽇、私の住む塚原町内で⽕災があり、58歳の男性が焼死してしまいました。⼀酸化炭素中毒とのことでした。その⽇の朝、出⽕の知らせが⼊った午前2時30分は5⽉にしては肌寒く感じるほど寒い朝でした。私たち⼥性防⽕クラブ員は炊き出し訓練のおかげで、熱いお茶と温かいおにぎりを⽕災現場で消⽕に従事する消防隊員をはじめとした全員に配ることができ、⼥性防⽕クラブの役目を果たすことができたと思います。そして焼死の原因が⽕ではなく、⼀酸化炭素中毒の多い昨今の⽕事では防⽕(⽕の管理)に対する⼥性たちの意識を⾼め、住宅⽤⽕災警報器や消⽕器の正しい使い⽅などの普及にもっと努めなければならないと思いました。
 今後も安⼼・安全で魅⼒あるまちを目指し、⼥性防⽕クラブの活性化のため積極的な活動をしていきたいと考えています。


(消防庁機関紙「消防防災/2005-13・夏季号」より転載)

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