広島県では,(財)日本防火協会との共催により,11月7
日(月)・8日(火)の2日間にわたり,広島県消防学校にお
いて,自主防災組織リーダー研修会を開催しました。
この研修会は,自主防災組織のリーダー及び今後自主防災組
織を結成しようとする方が,防災に関する知識,技能を習得
し,地域の防災意識を向上するとともに,災害発生時に即応で
きる指導者を養成することを目的に開催し,県内9市町・50
名の参加がありました。
1日目は,開講式に引き続き消防学校教官の指導により,救助の実技研修を行いました。
ロープ結索,搬送法,安全管理について,皆さん熱心に取り組まれました。
続いて,「新潟県中越地震から学ぶもの ~人命救助,災害復旧の現場にて」と題して,重徳和彦
広島県地域税財政室長(前 総務省消防庁消防課課長補佐),「自然災害と防災」と題して,海堀正博
広島大学総合科学部助教授にそれぞれ講義していただきました。
2日目は,籠田純士 広島県危機管理対策監による図上訓練(「台風による土砂災害・高潮被害」,
「梅雨期の集中豪雨による洪水・土石流」)を実施しました。4グループに分かれ,地図を見なが
ら,災害時の対応についてグループごとに検討し,意見発表しました。
最後に意見交換会として,自主防災の組織づくりや活性化の問題点等について,グループごとに討
議を行いました。
この2日間の研修で学ばれた参加者の方々が,各地域に帰られ,実践していただくことにより,県
内の各地域の自主防災組織の活性化が図られるものと確信しております。
日 程 表
【11月7日(月)】
時間 | 内容 | 講師 | 場所 |
10:00~10:30 | 【参加者受付】 | - | |
10:30~10:55 | 開講式 オリエンテーション | 講堂 | |
10:55~11:00 | 【休 憩】 | ||
11:00~12:30 | 実技研修(救助) | 中田健史 広島県消防 学校 教諭 | 屋内 訓練場 |
12:30~13:30 | 【昼 食】 | 食堂 | |
13:30~15:20 | 講義 「新潟県中越地震から学ぶもの~人命救助,災害復旧の現場にて~」 | 重徳和彦 広島県地域税財政室長 (前 総務省消防庁消防課 課長補佐) | 講堂 |
15:20~15:30 | 【休 憩】 | ||
15:30~17:00 | 講義 「自然災害と防災」 | 海堀正博 広島大学総合科学部助教授 | 講堂 |
17:30~18:30 | 【夕食】【入浴(17:30~21:00)】 | 食堂 | |
~22:30 | 自由時間 | 寮室 | |
22:30~ | 【消 灯】 |
【11月8日(火)】
時間 | 内容 | 講師 | 場所 |
6:30~7:00 | 【起床,室内整理】 | 寮室 | |
7:00~7:30 | 【朝 食】 | 食堂 | |
8:30~12:30 | 図上訓練 「台風による土砂災害・高潮被害」 「梅雨期の集中豪雨による洪水・土石流」 |
籠田純士 広島県環境生活部危機管理室 危機管理対策監 | 講堂 |
12:30~13:30 | 【昼 食】 | 食堂 | |
13:30~14:15 | 意見交換 | 講堂 | |
14:15~14:45 | 閉講式(修了証の授与ほか) | 講堂 |
富山県では、「平成17年度自主防災組織リーダー研修会」
を、中新川郡上市町のウェルハートピアつるぎを会場に、11
月1日(火)、2日(水)の2日間の日程で開催しました。
この研修会は、災害の未然防止や被害を最小限に抑えるため
に不可欠な「地域防災力の向上」を目指し、その要となる自主
防災組織の育成・強化を図る一環として、県内の自主防災組織
のリーダー等を対象に、財団法人日本消防協会と総務省消防庁
の後援を得て、財団法人日本防火協会と富山県の共催により実
施したものです。
はじめに、富山県経営管理部消防防災課長の藤井 眞次 氏と財団法人日本防火協会常務理事の小林
弘明 氏の挨拶があり、本研修会の日程等を説明した後、研修がスタートしました。
1日目の研修では、まず、上市町消防署救急隊員を講師とした普通救命講習を実施しました。自分の
身の回りで突然人が倒れた場合にどのように対処したらいいのか、心肺蘇生法による応急手当の方法
を体験してもらいました。講習には、昨年7月から一般の方々も使用可能となった自動体外式除細動器
(AED)を使った訓練も実施し、参加者の方々も熱心に取り組んでいました。
続いて、同志社大学社会学部教授の立木 茂雄 氏を講師に「自主防災組織は何ができるか」と題した
講演及びワークショップを実施しました。講演では、阪神・淡路大震災時の映像や県内の活断層の現
状、県内河川の浸水想定区域図等を提示しながら、普段から気をつけておかなければならないことな
ど、自主防災活動に必要な知識を深めました。
また、ワークショップでは、7班に分かれて「 自主防災組織が普段できることは何か」をテーマに、
個々の意見から班としての意見までとりまとめ、最終的に本ワークショップ全体として意見を集約
し、今後の自主防災活動へつながる情報の共有に大いに参考となった様子でした。ワークショップに
は、立木講師の研究室からファシリテーターとして学生に参加してもらい、参加者の方々も活発に議
論するなど、大変有意義なものになりました。
2日目の研修では、まず、特定非営利活動法人 災害ボランティアネットワーク鈴鹿理事長の南部 美
智代 氏を講師に災害図上訓練(DIG)「向こう三軒両隣り みんなで助け合うために」を行いまし
た。参加者には、地域ごとに班に分かれてもらい、自分たちの地域の危険箇所や災害時の避難施設、
避難経路はどうなっているのか、またDIGを自分たちの地域で行う場合にどのような手法で進めた
らよいのか、といったことを学びました。南部講師の体験談などもあり、参加者は熱心に聞き入り今
後の活動に生かそうと積極的に取り組んでいました。
続いて、神戸市民防災研究所所長の井上 哲雄 氏を講 師に、「防災は住民が主役~阪神・淡路大震災
の教訓から~」と題した講演を実施しました。井上講師が自主防災活動を始めたきっかけや阪神・淡
路大震災の経験、その教訓から人の命を守ることの大切さや防災は住民が主役であることなど、実際
の写真や手記を交えながらの講演は、参加者が今後自主防災活動に取り組むうえで、大変意義のある
貴重なものでした。
最後に、財団法人 日本防火協会の水村 昇 氏から、修了証及び記念品が参加者に手渡され、2日間の
研修を終えました。
参加者の方々には 、本研修会で学んだことが、今後の地域の自主防災活動に生かされ、地域防災力
の向上のための一助になることを期待しています。
≪日程≫
日時:平成17年11月1日(火)、2日(水)
会場:ウェルハートピアつるぎ1階大会議室〔 黒部〕
日 程 表 (会場:ウェルハートピアつるぎ1階大会議室〔黒部〕)
(第1日) 平成17年11月1日(火)
時間 | 所要時間 | 項目 | 講師・内容 |
9:00 ~ 9:30 | 30分 | 参加者受付 | |
9:30 ~ 10:00 | 30分 | 開講式・オリエンテーション | 主催者挨拶・日程説明等 |
10:00 ~ 10:10 | 10分 | 研修準備 | 普通救命講習準備 |
10:10 ~ 12:10 | 120分 | 普通救命講習 | 講師:上市町消防署救急隊員 |
12:10 ~ 12:50 | 40分 | 昼食・休憩 | |
12:50 ~ 13:50 | 60分 | 普通救命講習 | 講師:上市町消防署救急隊員 |
13:50 ~ 14:05 | 15分 | 休憩・準備 | |
14:05 ~ 15:25 | 80分 | 講演・ワークショップ(1) 「自主防災組織は何ができるか」 | 講師:同志社大学社会学部 教授 立 木 茂 雄 氏 |
15:25 ~ 15:35 | 10分 | 休憩 | |
15:35 ~ 16:45 | 70分 | 講演・ワークショップ(2) 「自主防災組織は何ができる か」 |
講師:同志社大学社会学部 教授 立 木 茂 雄 氏 |
16:45 ~ 16:55 | 10分 | 休憩 | |
16:55 ~ 17:25 | 30分 | 講演・ワークショップ(3) 「自主防災組織は何ができるか」 |
講師:同志社大学社会学部 教授 立 木 茂 雄 氏 |
(第2日) 平成17年11月2日(水)
時間 | 所要時間 | 項目 | 講師・内容 |
9:30 ~ 10:00 | 30分 | 参加者受付 | |
10:00 ~ 12:00 | 120分 | 災害図上訓練(DIG)(1) 「向こう三軒両隣り みんなで助け合うために」 |
講師:特定非営利法人 災害ボランティアネットワーク鈴鹿 理事長 南 部 美 智 代 氏 |
12:00 ~ 12:40 | 40分 | 昼食・休憩 | |
12:40 ~ 13:40 | 60分 | 災害図上訓練(DIG)(2) 「向こう三軒両隣り みんなで助け 合うために」 |
講師:特定非営利法人 災害ボランティアネットワーク鈴鹿 理事長 南 部 美 智 代 氏 |
13:40 ~ 14:00 | 20分 | 休憩・準備 | |
14:00 ~ 15:30 | 90分 |
講演 「防災は住民が主役~阪神淡路大震 災の教訓から~」 |
講師:神戸市民防災研究所 所長 井 上 哲 雄 氏 |
15:30 ~ 15:40 | 10分 | 休憩 | |
15:40 ~ 16:10 | 30分 | 閉講式・修了証授与 | 県消防防災課・財団法人日本防火協会 |