会長 重盛 徹志
新年おめでとうございます。
今冬は予想に反し、各地で大雪が降るなど、全国的に数十年ぶりの寒さとな
っております。各地では火災事故、雪害事故が数多く発生しており、大変お気
の毒なことであります。心よりお悔やみ、お見舞い申し上げたいと思います。
また、防火防災に取り組んでおられる幼少年婦人防火クラブの皆さま、防火
管理者及び消防関係者の方々のご労苦に深く感謝を申し上げたいと思います。
さて、ガス警報器工業会は、昨年9月、賛助会員として入会させて頂きまし
た。
当工業会は、昭和50年設立以来、一般家庭や料理飲食店などで使用されるガス漏れ警報器、不完
全燃焼(CO中毒)警報器、複合型警報器などの機器・装置の普及並びに技術の向上を図り、ガス消
費者の皆さまの安全確保に努めてまいりました。
会員数は21(愛知時計電機、アイホン、IDEC、岩谷産業、エフアイエス、桂精機製作所、金
門製作所、三工社、新コスモス電機、ニッタン電子、根本特殊化学、能美防災、フィガロ技研、富士
電気機器制御、ホーチキ、松下電工、宮川製作所、矢崎総業、理研計器、理研フィガロ、リコーエレ
メックス)であり、会員会社は一体型ガス漏れ警報器、不完全燃焼警報器、火報付複合型警報器、ガ
ス漏れ・火災受信機、住宅情報盤を製造しております。その内、これら機器の年間生産台数は、都市
ガス用、LPガス用、合わせておよそ500万台となっております。
普及啓蒙等の事業活動のため、北海道から九州まで全国に10支部が
あります。また、本部には「業務委員会(市場の現状及び将来動向の調
査研究、設置促進及び交換促進施策の立案・実施)」、「技術委員会
(品質及び生産技術の向上に関する調査研究、各種技術基準・規格・規
定の作成)、「啓蒙委員会(普及促進啓蒙ポスター・パンフレット・新
聞雑誌等への啓蒙広告の企画・作成・掲載)」の3つの委員会があり、
それぞれ活動を行っております。種々の普及啓蒙活動の中で、昨年、経
済産業省に加え、初めて総務省消防庁の後援名義を頂戴致し、ガス漏れ
警報器、火災警報付き複合型警報器等の普及ポスターを4万部作成し、
全国の消防署等へ配布させて頂きました。
さて、少しガス警報器についてお話し致しますと、ガス漏れ警報器は
空気より軽い都市ガス用と空気より重いLPガス用とがあります。その
ため、都市ガス用警報器は天井付近に、LPガス用警報器は床付近に設
置されます。また、火災警報器・CO警報器は天井付近で機能しますか
ら、都市ガス用の場合は、ガス漏れ警報器と一体型の複合型警報器が可
能となり、LPガス用の場合はコードで接続した火災警報機能付き複合
型警報器が可能となります。
警報器の普及状況を見ますと、都市ガス用は普及率41%((社)日本
ガス協会調査)、LPガス用は出荷個数(有効期限5年)から推計しま
すと、50%強の有効設置率となっております。その中で、都市ガス用
においては、火災警報機能付き複合型ガス警報器の割合が高まってきて
おります。これは、お使いになる皆さまが台所での保安機器として、火
災・ガス警報器を評価してくださっている現れだと思います。一方、事
故の状況に目を転じますと、消費段階におけるガス事故件数は増加しており、CO中毒事故は事故件
数、中毒者数とも減少が見られないまま推移しております。また、火災事故につきましても、増加傾
向が見てとれます。
一昨年、火災による死傷者数を減らすため、消防法が改正され、今年6月より全ての住宅に火災警報
器の設置が義務化されます。新築住宅では6月1日から、既築住宅では市町村条例で適用時期が定めら
れ義務化が進んでいきます。
これからは、全国4,700万世帯と言われております一般家
庭や料理飲食店等を火災事故、ガス事故から守るため、火災警報器、ガス警報器のより一層の普及拡
大を図っていく必要があります。そのためには、是非とも、(財)日本防火協会の皆さま、幼少年婦人
防火クラブの皆さま、そして、防火管理者、消防関係者の方々のお力を賜りながら、火災事故、ガス
事故の減少を図り、安全・安心の社会作りに向けて努力して参りたいと思います。
当工業会と致しましては、これからもガス漏れ、火災、CO中毒事故減少を図る ため、技術開発を
重ね、高品質・高性能の警報機器を皆さまに提供できるよう、会員一同力を合わせて取り組む所存で
ございますので、皆さまのご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
皆さまの日々の生活が明るく豊かな1年となりますよう祈念致し、年頭のご挨拶とさせて いただき
ます。
ガス警報器工業会
所在地:〒105‒00 01 東京都港区虎ノ門1-16-2 岩尾ビル
電 話:03-5157-4777
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